講演情報

[P-064]デイサービスにおけるミールラウンドの必要性

○後藤 拓朗1,5、木村 年秀2,5、荒木 哲也3,5、豊嶋 健治4,5 (1. 三豊総合病院、2. まんのう町国民健康保険造田歯科診療所、3. 医療法人社団 あらき歯科クリニック、4. 医療法人新樹会 豊嶋歯科医院、5. 公益社団法人 香川県歯科医師会)
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【目的】
 ミールラウンドが保険導入され,介護保険施設の入所者に実施されている。しかしデイサービスなど通所施設では実施されていない。そこでまずは現状のデイサービス利用者におけるミールラウンドのニーズの調査を行い,今後の対応を検討した。
【方法】
 2025年12月にデイサービスを提供しているA通所施設を利用している介護保険利用者を対象とした。A事業所には管理栄養士と言語聴覚士が所属し,併設している入所介護施設ではミールラウンドを実施している。通所施設を利用している利用者のうち,ミールラウンドに参加の同意が得られた者より年齢,性別,介護度,BMI,食事形態,水分粘性を聴取し,MNA-SF,EAT-10を実施した。
【結果と考察】
 40名デイサービス利用者のうち,全員から参加の同意が得られた。また,そのうちすべてのデータが得られた28名(男性10名女性18名,平均年齢88.9±5.6歳,平均BMI21.4±3.8)を解析の対象とした。介護度は要支援1:3名,要支援2:2名,要介護1:16名,要介護2:3名,要介護3:4名であった。また,提供されている食事形態は軟菜食27名,日本摂食嚥下リハビリテーション学会分類2-2が1名であった。水分粘性については薄いとろみが1名で,他は全てとろみ付与は無かった。MNA-SFは0-7ポイントが4名,8-11ポイントが11名,12ポイント以上が13名であった。EAT-10は0点:20名,1-2点:5名,3点以上:3名であり,また1点以上であった8名のうちで質問4(固形物を飲みこみの時に,余分な努力が必要だ)で1以上のポイントがあったものは7名であった。A事業所デイサービス利用者はMNA-SF結果より低栄養のリスク・低栄養の者が85.7%であり,低栄養の利用者が多いことが示唆された。またEAT-10の結果より摂食嚥下障害が疑われるのは11%であったが,1点以上で咀嚼障害が疑われたのは87.5%であった。以上より,デイサービス利用者は摂食嚥下障害より咀嚼障害が疑われる利用者が多いことが示唆された。咀嚼障害により摂取できる食品が制限されると,栄養状態が悪化することが知られている。デイサービス利用者への歯科介入は,咀嚼障害への対応として有用であることが示唆された。

(COI 開示:なし)
(三豊総合病院臨床研究審査委員会承認番号 25-CR01-352)