講演情報

[P-066]肺炎後のパーキンソン病関連疾患における嚥下リハビリテーションの治療転帰~PAPの意義を検討する

○髙木 幸子1 (1. 広島市立リハビリテーション病院)
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【目的】パーキンソン病関連疾患における肺炎後の嚥下リハビリテーション(リハ)の治療転帰に関する報告は少なく、当院でも治療方針やリハ治療に難渋することが多い。またCOVID-19感染を併発した症例は特に嚥下機能の回復が悪いことを経験する。今回我々は、回復期リハ治療を行った肺炎後パーキンソン病関連疾患患者の嚥下リハの治療転帰と転帰に影響を与える因子を明らかにすることを目的とした。また、PAPの意義を検討することを目標とした。

【方法】対象は2016年4月1日以降に回復期リハ目的に入院した肺炎後パーキンソン関連疾患15例を診療録より後方的に抽出した。年齢、性別、FIM、Hoehn&Yahr重症度分類(H-Y)、MMSE、栄養評価としてBMI、CONUT、嚥下機能評価としてFOIS(Functional Oral Intake Score) 、嚥下造影検査を用いた。統計解析はWilcoxon検定、Kruskal-Wallis検定を用いた。PAP装着例においては要因を検討した。

【結果と考察】15例の診断はパーキンソン病12例、多系統萎縮症3例、男性13例、女性2例、年齢の中央値74歳、入院時BMIの中央値17、H-Y中央値4だった。入院時FOISの中央値2、経管栄養7例、経管栄養と経口摂取の併用(お楽しみ程度の経口摂取を含む)2例、経口摂取6例、退院時のFOIS中央値2、経管栄養3例、経管栄養と経口摂取の併用6例、経口摂取6例だった。H-Y 4と5は入院時FOISの中央値1でH-Y 3の6と有意差を認めた。H-Y 5群はFOISの改善を認めなかった。COVID-19感染に肺炎を併発した5例は嚥下機能が改善しなかったのに対しCOVID-19感染のない肺炎9例はFOIS中央値で1改善した。BMI 18.5≧では入院時のFOISが1、退院時2と低いのに対し18<は入院時6、退院時6.5だった。PAP装着症例は2例だった。 肺炎後のパーキンソン病関連疾患の嚥下リハ治療は難治例が多いことが明らかになった。入院時のBMI低値、H-Y重症度分類高値、COVID-19感染の併発は嚥下機能回復が得られない要因であることが示唆された。嚥下機能回復には早期より胃瘻などから経管栄養を行い,認知の良いときにPAP装着できることが回復因子になりえることが考えられた。
(COI 開示:なし)