講演情報
[P-079]早期臨床体験としての回復期・慢性期病棟実習のアンケート調査
○佐野 智也1、田村 暢章2、松田 玲於奈2、大西 孝宣2、大岡 貴史3、竹島 浩2、竹下 玲2 (1. 明海大学歯学部社会健康科学講座口腔保健歯科予防学分野、2. 明海大学歯学部病態診断治療学講座高齢者歯科学分野、3. 明海大学歯学部機能保存回復学講座摂食嚥下リハビリテーション学)
【目的】
回復期リハビリテーション病棟および医療療養病棟では高齢患者が多く,嚥下・栄養・全身管理と口腔健康管理が密接に関わる。こうした現場を早期に体験することは老年歯科医療の理解と学修動機づけに有用と考えられる。本研究は,本学歯学部2年生の回復期・慢性期病棟見学実習の教育効果を,実習後アンケートにより検討した。
【方法】
外部施設(平成の森・川島病院)で見学実習を実施し,終了後に無記名自記式アンケート(5件法,N=96)を行った。評価項目は,実習目的理解,患者・家族への配慮,学生の態度・身だしなみ,病院と介護施設の機能差,多職種連携の理解,安全管理意識,講義との関連づけ,今後の学修への有用性,総合満足度とした。自由記述は内容分析によりカテゴリ化した。
【結果】
定量結果では,オリエンテーション理解,受入先スタッフの対応,患者・家族への配慮の重要性,安全管理意識,学修への有用性,総合満足度が総じて高評価であった。一方,病院と介護施設の役割の違い,多職種連携の具体像,講義との関連づけは理解度にばらつきがみられた。自由記述では「座学だけでは得られない理解」「チーム医療を実感できた」が中心で,嚥下,終末期,胃瘻,経鼻経管,気管管理の観察が印象に残ったとの記載が多かった。歯科衛生士,言語聴覚士,看護師,管理栄養士,リハビリテーション専門職等の役割分担と情報共有の理解,標準予防策や転倒・誤嚥リスクへの配慮,挨拶・声かけ等プロフェッショナリズムに関する学びも示された。改善要望として,口腔と嚥下・栄養の接点に関する解説の充実,事前学習強化,観察ポイント提示,集合・解散手順の改善が挙げられた。
【考察】
回復期・慢性期病棟見学実習は,学年早期段階で老年歯科医療の臨床現場と多職種連携を具体化し,学修動機づけに資する導入教育として有効であった。理解にばらつきがみられた領域(機能差・連携・講義との接続)に対しては,見学前ミニ講義(口腔機能低下・摂食嚥下・栄養),観察チェックリスト,実習直後デブリーフィングを組み合わせ,学びの焦点化と言語化を図る必要がある。今後は到達目標と評価項目を精緻化し,継続評価により実習の質保証につなげたい。
(COI開示:なし)
(倫理委員会承認:該当なし/匿名化した教育活動アンケート)
回復期リハビリテーション病棟および医療療養病棟では高齢患者が多く,嚥下・栄養・全身管理と口腔健康管理が密接に関わる。こうした現場を早期に体験することは老年歯科医療の理解と学修動機づけに有用と考えられる。本研究は,本学歯学部2年生の回復期・慢性期病棟見学実習の教育効果を,実習後アンケートにより検討した。
【方法】
外部施設(平成の森・川島病院)で見学実習を実施し,終了後に無記名自記式アンケート(5件法,N=96)を行った。評価項目は,実習目的理解,患者・家族への配慮,学生の態度・身だしなみ,病院と介護施設の機能差,多職種連携の理解,安全管理意識,講義との関連づけ,今後の学修への有用性,総合満足度とした。自由記述は内容分析によりカテゴリ化した。
【結果】
定量結果では,オリエンテーション理解,受入先スタッフの対応,患者・家族への配慮の重要性,安全管理意識,学修への有用性,総合満足度が総じて高評価であった。一方,病院と介護施設の役割の違い,多職種連携の具体像,講義との関連づけは理解度にばらつきがみられた。自由記述では「座学だけでは得られない理解」「チーム医療を実感できた」が中心で,嚥下,終末期,胃瘻,経鼻経管,気管管理の観察が印象に残ったとの記載が多かった。歯科衛生士,言語聴覚士,看護師,管理栄養士,リハビリテーション専門職等の役割分担と情報共有の理解,標準予防策や転倒・誤嚥リスクへの配慮,挨拶・声かけ等プロフェッショナリズムに関する学びも示された。改善要望として,口腔と嚥下・栄養の接点に関する解説の充実,事前学習強化,観察ポイント提示,集合・解散手順の改善が挙げられた。
【考察】
回復期・慢性期病棟見学実習は,学年早期段階で老年歯科医療の臨床現場と多職種連携を具体化し,学修動機づけに資する導入教育として有効であった。理解にばらつきがみられた領域(機能差・連携・講義との接続)に対しては,見学前ミニ講義(口腔機能低下・摂食嚥下・栄養),観察チェックリスト,実習直後デブリーフィングを組み合わせ,学びの焦点化と言語化を図る必要がある。今後は到達目標と評価項目を精緻化し,継続評価により実習の質保証につなげたい。
(COI開示:なし)
(倫理委員会承認:該当なし/匿名化した教育活動アンケート)
