講演情報

[P-093]急性期病院における口腔管理センターの役割と多職種連携の実際

○千葉 高大1 (1. 公益財団法人仙台市医療センター仙台オープン病院 口腔管理センター・歯科)
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【目的】近年、病院歯科の役割は口腔外科疾患や入院患者への応急的な処置だけにとどまらず、周術期等口腔機能管理や摂食嚥下支援など多岐にわたっており、多職種連携の中で包括的な口腔機能管理が求められている。本研究では、当院における口腔管理センターの取り組みと多職種連携の実際を示し、急性期病院における歯科の役割を明らかにすることを目的とした。【方法】当院口腔管理センターの診療体制および活動内容について後方視的に検討した。対象は当科を受診されたがん・心臓血管外科手術・化学療法・緩和ケア患者、ICUやHCUを含む入院患者、骨吸収抑制薬投与患者とした。また、補綴治療を含めた口腔機能管理、嚥下機能評価等に加え、NST、摂食嚥下リハビリテーションチーム、口腔ケアチーム、緩和ケアチーム等との多職種連携の実際や、当院の関連施設である介護老人保健施設における取り組みについても検討した。【結果と考察】当院はチーム医療が活発に行われており、2003年に東北地域初となるNSTを稼働させた。その後看護師による口腔ケアチームが活動し始め、周術期口腔機能管理が歯科保険診療の適用となったことを受け、2012年9月に口腔管理センター・歯科を開設した。当科は開設以降より多職種と連携した口腔機能管理を行っており、周術期等口腔機能管理対象患者は初診患者の約70%を占めている。加えて、2024年度の延べ患者数および1日平均患者数は2014年度と比較して約2倍増加しており、歯科のニーズの高さや多職種連携の重要性が明確に示された。当科の周術期等口腔管理は、口腔ケアや感染源の抜歯に加え、義歯等の補綴処置を含めた歯科治療を行うことにより口腔機能の維持・改善を図っている。さらに、嚥下機能評価を含めた介入により、入院患者の早期退院やQOL向上にも寄与していると考えられる。そして、院内のみならず介護老人保健施設における口腔ケアラウンドや勉強会を通じて、地域における口腔健康管理の質向上にも貢献していることも示された。以上より、急性期病院における歯科は当科のように一つの専門分野に特化するのではなく、総合的で幅広い対応力および多職種連携が求められ、当科は重要な役割を果たしていることが示唆された。(COI 開示:なし)(仙台オープン病院倫理委員会承認番号2025-0165)