講演情報

[SCS7-3]学会支部と本部の双方向性がもたらす価値の検討

○金森 大輔1,2 (1. 藤田医科大学七栗記念病院、2. 三重県支部)
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【略歴】
金森 大輔
2004年 愛知学院大学歯学部卒業 2010年 藤田保健衛生大学大学院 医学研究科リハビリテーション医学講座 博士課程修了 同年 藤田保健衛生大学医学部歯科口腔外科 助教 その後、同大学医学部歯科を経て、七栗サナトリウム歯科 講師 現在、藤田医科大学医学部 七栗記念病院 歯科 講師

【主な所属・資格】
日本老年歯科医学会(指導医・専門医・認定医、摂食機能療法専門歯科医、評議委員、三重県支部長) 日本摂食嚥下リハビリテーション学会(摂食嚥下認定士、評議委員、JSDR Coaching Club副代表) 日本障害者歯科医学会(認定医) 口腔ケア学会(評議委員) みえ摂食嚥下リハビリテーション研究会(世話人代表)
学会支部組織は、地域医療の実践と学会運営をつなぐ重要な役割を担う。本発表では、支部活動を基盤とした双方向性の構築という視点から、その意義と今後の課題について検討する。
支部会は、地域の臨床課題を共有し、多職種連携のもとで解決策を模索する実践の場である。老年歯科領域においては、脳卒中患者や嚥下障害患者への対応など、地域特性に応じた課題が存在する。支部会における症例検討や研修活動は、これらの課題に対する実践知の蓄積と若手人材の育成に寄与する。
一方で、支部で抽出された課題が学会全体の活動や制度設計に十分反映されているとは言い難い。学会に求められる役割の一つとして、診療報酬改定に関する解釈や算定の考え方を会員に共有する場の整備が挙げられる。特に老年歯科医療においては、制度の理解と適切な運用が臨床の質に直結するため、実践的な運用方法まで踏み込んだ支援が必要である。
さらに、支部からの課題を集約し、診療報酬や制度への提言へとつなげる仕組みの構築も重要である。すなわち、学会支部と本部の関係は一方向の情報伝達ではなく、現場の課題を学会にフィードバックし、それを制度や指針として再び現場へ還元する双方向的な循環構造として捉える必要がある。
以上より、学会支部組織は地域医療の実践基盤であると同時に、学会の政策提言や教育機能を支える重要な存在である。今後は支部と本部の双方向性を強化し、地域から全国へとつながる持続可能な運営体制の構築が求められる。