講演情報

[課題2-4]地域在住高齢者のオーラルフレイルの評価における残存歯数減少と客観的口腔機能との関連:東浦研究

○横山 惟子1、中村 純也1、釘宮 嘉浩1、市川 陽介1、浅野 年紀2、安田 琢和2、村上 正治1 (1. 国立長寿医療研究センター歯科口腔外科部、2. ユーハ味覚糖株式会社バイオ開発セクションバイオ技術開発デパートメント)
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【目的】
 オーラルフレイル(OF)と口腔機能低下症(Oral Hypofunction:OHF)はいずれも口腔の機能低下を捉える指標であるが,評価項目や想定する評価対象には相違があり,両者の関連性は十分に検討されていない。近年用いられているOral frailty five-item checklist(OF-5)は主観的機能評価を中心とする一方,残存歯数減少の項目のみが器質的かつ不可逆的要素を含む。本研究ではOF-5該当者における残存歯数減少の有無に着目し,OFとOHFとの関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】
 2024年度に実施した東浦研究会場調査参加者を対象とした横断研究を行った。OFを残存歯数減少型(残存歯数20歯未満)OF,残存歯数維持型(20歯以上)OFに分類した。目的変数をOHF,説明変数を各OF,調整変数を年齢,性別,Body Mass Index,併存疾患,認知機能,教育歴,抑うつ傾向,歯磨き回数,歯科受診歴とし,二項ロジスティック回帰分析を用いて関連を検討した。さらに副次解析としてOHFの下位7項目についてもそれぞれを目的変数として同様の解析を行った。有意水準は5%とした。
【結果と考察】
 対象者は451名(平均年齢74.3±5.5歳,女性231名),残存歯数減少型OFは75名(16.6%),残存歯数維持型OFは82名(18.2%)であった。OHFの該当者は198名(43.9%)で,OFとOHFの両方に該当する者は100名(22.2%)であった。両OFはいずれもOHFと有意に関連したが,残存歯数減少型OF(オッズ比[OR]: 5.84,95%信頼区間[CI]: 3.06-11.1)は残存歯数維持型OF(OR: 1.71,95%CI: 1.00-2.93)と比較してより強い関連を示した。OHF下位項目別の解析では,残存歯数減少型OFが口腔衛生状態不良,咬合力低下,舌口唇運動機能低下(/ta/),咀嚼機能低下,嚥下機能低下と関連したのに対し,残存歯数維持型OFでは嚥下機能低下のみが関連した。以上より,OF評価における残存歯数減少の有無は,客観的口腔機能評価や対応方針を検討する上で重要な評価項目である可能性がある。
(COI:開示なし)
(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会承認番号1943-2)