講演情報
[SY5-3]子どもの口腔機能発達不全を理解し、健全な口腔機能を育成するために
○浜野 美幸1 (1. 千葉歯科医院)

【略歴】
1986年 東京歯科大学卒業
1990年 東京歯科大学大学院(小児歯科)修了
病院、歯科医院勤務を経て
2003年 千葉歯科医院 院長 現在に至る
【主な活動】
東京歯科大学小児歯科学講座 非常勤講師
昭和医科大学歯学部 口腔衛生学講座兼任講師
日本歯科専門医機構 小児歯科専門医 指導医
日本小児歯科学会 常務理事
日本小児保健協会 小児科と小児歯科の保健検討委員会 委員長
1986年 東京歯科大学卒業
1990年 東京歯科大学大学院(小児歯科)修了
病院、歯科医院勤務を経て
2003年 千葉歯科医院 院長 現在に至る
【主な活動】
東京歯科大学小児歯科学講座 非常勤講師
昭和医科大学歯学部 口腔衛生学講座兼任講師
日本歯科専門医機構 小児歯科専門医 指導医
日本小児歯科学会 常務理事
日本小児保健協会 小児科と小児歯科の保健検討委員会 委員長
生涯にわたり自分の口で食べ、会話を楽しむことは、QOLの向上につながる重要な要素であり、多くの人が望むことである。そのためには、ライフコースを通じて健全な口腔機能を維持する必要があり、とくに小児期に適切な口腔機能を獲得することが重要である。しかし近年、口腔機能発達不全を有する子どもは3〜4割にのぼると報告されている。背景には、軟食化による咀嚼回数の減少、外遊びや会話機会の減少など、生活習慣や成育環境の変化が関与していると考えられる。2018年には「口腔機能発達不全症」が新たな病名として保険収載され、医療的対応が進められているが、対応は不十分と報告されている。
口腔機能発達不全症では、「食べるのが遅い」「丸のみをする」「偏食がある」「発音が不明瞭」など、“食べる・話す機能”に関する問題がみられる。これらは日常生活に密接に関わるため、保護者の育児不安につながることも多く、歯科から積極的に支援する意義は大きい。また、小児期は顎顔面の成長発達期であり、口唇閉鎖不全による口呼吸や舌突出癖は、歯列・咬合異常の原因となる可能性がある。さらに、睡眠への影響を介して全身の成長発達にも関与することから、就学前までの早期発見・早期介入が望まれる。
診断は、「口腔機能低下症」とは異なり、定められた評価項目と基準に基づいて行う。口唇閉鎖力検査や舌圧検査などの客観的検査は有用であるが、診断に必須ではない。対応としては、生活習慣の改善を基本とし、食環境の整備、発達段階に応じた食形態指導、咀嚼・嚥下訓練などを行う。また、口腔周囲筋機能の改善には、「ブクブクうがい」や口遊びなど、子どもが日常生活の中で無理なく継続できる方法を選択することが重要である。加えて、口唇閉鎖訓練、舌挙上訓練、発音練習なども有効であり、「口腔機能低下症」で用いられる訓練法の応用も可能と考えられる。
さらに、口腔機能管理は機能改善後も継続的に行う必要がある。その基盤となるのは健全な歯の存在であり、齲蝕予防や適切な齲蝕治療は不可欠である。口腔機能管理には口腔衛生管理や食習慣支援も含まれ、歯科は子どもの成長発達を包括的に支える役割を担っている。日常診療の中で口腔機能の視点を持って観察することで、新たな気づきや早期発見につながると考えられる。
今後、口腔機能への取り組みを広げるためには、保護者のみならず、保育・教育・福祉・医療など多職種への周知が重要である。口唇閉鎖不全による口呼吸や不適切な咀嚼・嚥下、不良姿勢などの口腔習癖が、口腔機能発達に悪影響を及ぼすことを理解してもらう必要がある。そして、「よく噛んで食べる」「鼻呼吸を行う」「良い姿勢を保つ」「口腔周囲筋をよく使う」といった習慣を子どもの頃から身につけることで、家族や社会全体へと健康意識が広がることを期待したい。
口腔機能発達不全症では、「食べるのが遅い」「丸のみをする」「偏食がある」「発音が不明瞭」など、“食べる・話す機能”に関する問題がみられる。これらは日常生活に密接に関わるため、保護者の育児不安につながることも多く、歯科から積極的に支援する意義は大きい。また、小児期は顎顔面の成長発達期であり、口唇閉鎖不全による口呼吸や舌突出癖は、歯列・咬合異常の原因となる可能性がある。さらに、睡眠への影響を介して全身の成長発達にも関与することから、就学前までの早期発見・早期介入が望まれる。
診断は、「口腔機能低下症」とは異なり、定められた評価項目と基準に基づいて行う。口唇閉鎖力検査や舌圧検査などの客観的検査は有用であるが、診断に必須ではない。対応としては、生活習慣の改善を基本とし、食環境の整備、発達段階に応じた食形態指導、咀嚼・嚥下訓練などを行う。また、口腔周囲筋機能の改善には、「ブクブクうがい」や口遊びなど、子どもが日常生活の中で無理なく継続できる方法を選択することが重要である。加えて、口唇閉鎖訓練、舌挙上訓練、発音練習なども有効であり、「口腔機能低下症」で用いられる訓練法の応用も可能と考えられる。
さらに、口腔機能管理は機能改善後も継続的に行う必要がある。その基盤となるのは健全な歯の存在であり、齲蝕予防や適切な齲蝕治療は不可欠である。口腔機能管理には口腔衛生管理や食習慣支援も含まれ、歯科は子どもの成長発達を包括的に支える役割を担っている。日常診療の中で口腔機能の視点を持って観察することで、新たな気づきや早期発見につながると考えられる。
今後、口腔機能への取り組みを広げるためには、保護者のみならず、保育・教育・福祉・医療など多職種への周知が重要である。口唇閉鎖不全による口呼吸や不適切な咀嚼・嚥下、不良姿勢などの口腔習癖が、口腔機能発達に悪影響を及ぼすことを理解してもらう必要がある。そして、「よく噛んで食べる」「鼻呼吸を行う」「良い姿勢を保つ」「口腔周囲筋をよく使う」といった習慣を子どもの頃から身につけることで、家族や社会全体へと健康意識が広がることを期待したい。
