講演情報

[O13-1]小規模訪問診療クリニックにおける新規患者受け入れ業務の処理効率改善に関する当院の工夫

真船 太一 (医療法人社団平郁会みんなの日立クリニック)
【目的】訪問診療需要増大に対応するため、小規模クリニックにおける新規患者受け入れ業務の処理効率向上が不可欠である。従来の「契約完了後に初診日を決定し、その後サービス調整を行う」フローは非効率で、初診日までの長期化を招いていた。この処理遅延構造を解消する新フローを作成し、その効果を検証する。【方法】新フローでは、まずAIを用いて作成した既存スケジュールとの移動ロスが最小となる空き枠を探索するツールも使いつつ訪問ルート効率を最大化する初診日を確定し、その後事務による契約と看護師によるサービス調整を同時並行で実施するよう業務を再構築した。介入前(旧フロー:2025年4月~8月、N=34)と介入後(新フロー:2025年9月~11月、N=30)の受付から初診日までの日数を比較した。Mann–Whitney U testを用い、有意水準 p < 0.05で検証した。また、スタッフへの意見聴取も行った。【結果】新フロー導入により、初診日までの日数は統計的に有意に短縮された(中央値:旧フロー 21.5日、新フロー 17.5日、p = 0.0312)。定性面では、スタッフから「契約とサービス調整への専念化」や「介入可能日の迅速な提示による地域連携の円滑化」といった好意的な効果が確認された。【考察】小規模チームの訪問診療において、ITツールを活用し業務を同時並行に再構築した新フローは有効であった。本方策は、スタッフの業務負担軽減と地域連携の向上の両面から、クリニックの持続可能性を高めると考えられる。