講演情報

[O13-2]医師会主導で行う看取りのバックアップ事業の報告

中村 幸伸1,2,3 (1.つばさクリニック, 2.つばさクリニック岡山, 3.岡山市医師会)
【はじめに】機能強化型在宅療養支援診療所の施設基準の一つに地域において24時間体制での在宅医療の提供に係る積極的役割を担うことが望ましいことが記されており、また、厚労省からも在宅医療の体制構築に関して地域における医師会等を含む関係団体との協議・連携強化が必要であると通知されている。岡山市では在宅医療を行う診療所、医師会、行政が連携し、ひとり診療所や外来ミックス型の在宅診療所が無理なく在宅医療に参入、継続するための看取りのバックアップ事業を行ったので報告する。
【活動】24時間対応の負担軽減、在宅医療に取り組む医師を増やすことを目的に在宅医療介護地域連携推進事業として令和5年より定期的にワーキンググループを開催した。当初は主治医不在時の緊急往診への対応を模索していたが、すべての緊急対応は困難であり、看取りに特化したバックアップ体制の構築を行った。モデル事業として市医師会内で在宅医療を行う12の診療所が2つのグループを作り、MCS(メディカルケアステーション)で情報共有を行い、主治医がバックアップが必要な日時を報告し、対応可能な診療所がそれに応じることとした。主治医は患者家族に対して不在時の代理医師による看取りについて十分に説明し文書で承諾を得て、その旨をMCSの情報シートに記載した。長期休暇や学会参加、病気による診療休止などを理由にバックアップ依頼があり、1件の実働があった。
【考察】バックアップは主に在宅専門の診療所が担うことが多かったが、専門以外の診療所からの協力も得られた。行政、医師会が間に入ることで機能強化型在支診の連携の垣根をこえ、医師会内でグループを作ることができた。ひとり診療所での在宅医療への参入は24時間365日対応が大きな負担となることが多く、在宅医療の需要に対して供給が追い付かない地域においては地域全体で看取りまで支えるシステムとして有効であると考えられた。