講演情報

[O2-1]AI活用による非プログラマー主導の業務自動化:在宅療養支援診療所・病院10拠点のDX事例報告

出倉 良美1, 渡辺 克哉1, 山田 浩史2, 津田賀 俊2 (1.医療法人社団日翔会, 2.医療法人慶春会)
【はじめに】
在支診9拠点および在支病1拠点の計10拠点を運営する法人において、特定業務に関する診療報酬計算、書類作成、日報作成などの定型業務が職員の大きな負担となっていた。 これらの課題に対し、外部委託や高額なシステム開発ではなく、経営企画課の非プログラマー職員が生成AIを活用し、迅速かつ低コストな業務自動化を内製で推進することを目的とした。

【活動】
① 特定業務に関する診療報酬計算の自動化(Python)
複数CSVの突合・集計が必要な月次作業に対し、AI支援でPythonスクリプトを作成。手作業で6日程度かかっていた作業が2〜3日に短縮した。
② 居宅療養管理指導書作成(RPA+Python)
RPA単体ではなく、Pythonによる事前データ処理を組み合わせ、電子カルテへのアクセス回数を最小化するフローを構築。開発の内製化と処理速度の向上を実現した。
③ 日報作成のWebアプリ化
専門知識のないスタッフや在宅ワーカーへの業務移管を想定し、単なるスクリプトではなく、視認性・操作性の高いWebアプリを開発。CSVから使用中のメッセージツール専用形式の日報や診療実績レポートを自動生成する体制を構築した。

【考察】
生成AIの支援により、プログラミング経験のない職員でも、Pythonスクリプト、RPA、Webアプリといった複数のICTツールを適材適所で活用し、現場のニーズに即した自動化を迅速に実現可能であった。 これは、コストを抑えつつ、複数拠点にスケール可能なDXを内製で推進する有効な手段であり、人材不足が課題となる在宅医療の現場において、非専門職が主導するDXの有用なモデルケースとなると考える。 今後は、これらのツールを他の集計業務や書類作成にも横展開していく。