講演情報

[O5-3]在宅医療における緊急時カテーテル交換のタスクシフト・タスクシェアの実態

木村 琢磨1, 千葉 宏毅2, 橋本 正良1, 野村 恭子3 (1.東京科学大学 医学部 総合診療科 / 介護・在宅医療連携システム開発学講座, 2.北里大学医学部 医学教育研究部門, 3.秋田大学医学部 衛生学・公衆衛生学講座)
【目的】在宅医療でカテーテル交換の需要は増大しているが、事故(自己)抜去や閉塞など緊急時の在宅医と訪問看護師の役割分担の実態は十分に明らかにされていない。緊急時のカテーテル交換の在宅医から訪問看護師へのタスクシフト、両者によるタスクシェアの実施状況を明らかにすることを目的とした。【方法】2024年4~5月、全国の在宅療養支援診療所2,745施設および、訪問看護ステーションから無作為抽出した1,703施設の管理者を対象に、無記名Web調査を実施した(東京科学大学医学部倫理審査委員会承認)。事故(自己)・計画外抜去、または閉塞を経験した場合を「緊急時の交換経験あり」と定義した。訪問看護師が胃瘻チューブ(バルーンタイプ・バンパータイプ)、気管カニューレ、男性の膀胱留置カテーテルの再挿入を原則担う場合をタスクシフト、在宅医が経鼻胃管、女性の膀胱留置カテーテルの再挿入を原則担う場合をタスクシェアと定義し、緊急時の交換における実施割合を記述した。【結果】有効回答は在宅医180名(回収率6.6%)、訪問看護師124名(回収率7.3%)であった。訪問看護師によるタスクシフトは、胃瘻チューブ(バルーンタイプ)では、緊急時の交換経験がある47名中33名(70.2%)が「原則、訪問看護師が再挿入」と回答し、胃瘻チューブ(バンパータイプ)では19名中6名(31.6%)、気管カニューレでは33名中13名(39.4%)、男性の膀胱留置カテーテルでは63名中42名(66.7%)であった。在宅医によるタスクシェアは、経鼻胃管では、緊急時の交換経験がある142名中97名(68.3%)が「原則、在宅医が再挿入」と回答し、女性の膀胱留置カテーテルでは138名中19名(13.8%)であった。【考察】在宅医療における緊急時カテーテル交換のタスクシフト・タスクシェアは、カテーテルの種類により実施状況に差異がみられた。