講演情報
[OS14-1]紙カルテから電子カルテへの段階的移行が在宅医療にもたらした変化と今後の課題
島田 潔 (板橋区役所前診療所)
1994年 帝京大学医学部卒、東京大学医学部第四内科入局
1996年「板橋区役所前診療所」を開設
2004年 (一社) 板橋区医師会 理事
2006年「在宅療養支援診療所」名称と届け出要件を提言(厚生労働省)
2011年日本医師会将来ビジョン委員会 委員
2013年医療法人社団平成医会 設立 理事長
2017年 政治団体「在宅医療政治連盟」結成 「在宅医療推進議員連盟」発足へ
2018年 一般社団法人 日本在宅救急医学会 理事 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」専門委員
2019年 全国国民年金基金 理事 代議員
2021年「第8次医療計画に関する検討会(在宅医療及び事業介護連携ワーキンググループ)構成員
2022年 一般社団法人 全国在宅療養支援医協会 常任理事(事務局長)
2025年 一般社団法人経済団体連合会 本部嘱託産業医
1996年「板橋区役所前診療所」を開設
2004年 (一社) 板橋区医師会 理事
2006年「在宅療養支援診療所」名称と届け出要件を提言(厚生労働省)
2011年日本医師会将来ビジョン委員会 委員
2013年医療法人社団平成医会 設立 理事長
2017年 政治団体「在宅医療政治連盟」結成 「在宅医療推進議員連盟」発足へ
2018年 一般社団法人 日本在宅救急医学会 理事 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」専門委員
2019年 全国国民年金基金 理事 代議員
2021年「第8次医療計画に関する検討会(在宅医療及び事業介護連携ワーキンググループ)構成員
2022年 一般社団法人 全国在宅療養支援医協会 常任理事(事務局長)
2025年 一般社団法人経済団体連合会 本部嘱託産業医
医療DXの起点となるのは、紙カルテから電子カルテへの移行である。電子カルテは情報共有の迅速化、記録の標準化、検査結果の自動取り込みなど多くの利点を持ち、在宅医療では訪問チームの連携強化や家族・介護職との情報共有、緊急時対応の迅速化に寄与する。当院では2023年10月から電子カルテの運用を開始した。電子カルテへの移行にあたり、8か月前に各部署から担当者を選任しプロジェクトチームを発足した。外来・居宅・施設・特養患者を含む約3000名のデータ移行は情報の陳腐化を防ぐため3か月の期限で実施した。そのため、電子カルテへ転記しない情報の切り分けを明確化し、作業の効率化と職員の負担軽減のため外部委託可能な部分を選別して依頼した。導入後は、電子カルテにすべての情報を移行していない経緯から、診療中に必要な過去情報へアクセスできるように、紙カルテは従来のカルテ棚に保管し、いつでも閲覧できる体制を維持した。特に導入初期3か月は診療の安全性確保のために紙カルテを携行し、その後もサービス担当者会議や家族面談など、患者の長期経過を詳細に把握する必要がある場面は紙カルテを携行している。電子カルテ導入後には、定期注射や準備物品の管理、医師による次回の診療の準備指示の利便性向上、定型フォームによる記録の定型化、診療方針やアレルギー情報の一元管理、検査会社のデータ自動取り込み、チーム医療におけるリアルタイムの情報共有やメモ機能による申し送りなどが可能となった。さらに、電子カルテの外部リンク機能による病名・病歴・ACP情報の共有、家族・看護師・ケアマネ等への情報提供の効率化、在宅データ提供加算への対応など多面的な効果が得られている。 将来的には、電子処方箋の運用、電子カルテの視認性と操作性向上、AIを活用したアセスメント支援が期待される。
