講演情報

[OS15-1]在宅療養⽀援診療所における薬剤師業務に関する多施設実態調査

餅原 弘樹 (医療法人社団いぶきの森 のぞみの花クリニック)
【略歴】
2007年3月  東京薬科大学薬学部 卒業
2007年4月~ 保険薬局勤務
2017年3月~ 医療法人社団いぶきの森 のぞみの花クリニック 入職
現在に至る
【主な所属学会】
日本在宅医療連合学会(評議員)
日本緩和医療学会
日本緩和医療薬学会(評議員)
日本臨床腫瘍薬学会
【その他の活動】
在宅療養支援診療所薬剤師連絡会
【背景】在宅医療では多職種協働が不可欠であり、在宅療養支援診療所(以下、在支診)に勤務する薬剤師には、薬物療法管理にとどまらない調整・連携機能が期待されている。しかし、在支診薬剤師の業務実態を多施設で定量的に示した報告は乏しい。本研究は、その業務内容と多職種連携の特徴を明らかにし、配置評価や制度設計の基礎資料を得ることを目的とした。【方法】在支診薬剤師連絡会に所属する薬剤師を対象に、電子的質問票を用いたアンケート調査を実施した。業務内容、属性、施設概要を調査し、在支診勤務歴1年以上の回答を有効とした。業務内容について、実施状況と「在支診薬剤師らしい」と考える業務を調査した。さらに、在宅業務14項目の実施有無データを用いて多重対応分析を行い、業務間の関連構造を解析した。本研究は⽇本在宅医療連合学会の倫理審査の承認を得た。審査番号:2024-10【結果】38名中27名が回答し有効回答は22名であった。各施設の薬剤師数(中央値)1名、月間平均在宅患者数(中央値)は269名であった。在支診薬剤師らしいと考える業務には多職種連携やタスクシェアに関する回答が多く得られた。多重対応分析では、診察前後の関与や検査提案、注射調製などが連関する業務パターンが確認され、業務内容は施設裁量により多様であった。【考察】在支診薬剤師は臨床判断に近い支援や多職種調整を担っていた。多くが薬剤師1名体制にも関わらず、各施設の診療や職員体制に応じた多様な業務パターンが明らかとなった。業務実態の可視化は、在支診薬剤師の役割評価および制度的支援の検討に資する可能性がある。