講演情報
[P1-129]当院における多職種による分業体制で支える在宅データ加算取得の工夫
醍醐 直美1,2, 矢ヶ﨑 秀彦1, 柴田 優帆1,2, 關 菜々美1,2, 二宮 紫1,2, 髙田 里菜1,2, 伊藤 果穂1,2, 清水 真由1,2, 加藤 悦子1,2, 福井 麻由美1,2, 髙橋 日香理1, 谷田部 峰男1, 大島 克裕2, 鈴木 美幸2, 坂口 敏夫1 (1.医療法人あい ハンディクリニック, 2.医療法人あい ハンディフォレスト)
【はじめに】在宅データ加算は、在宅医療の実態を適切に評価し、医療の質の評価・改善及び今後の政策立案や医療提供体制の構築に役立てることを目的に創設された。そのデータは患者一人ひとり登録する必要があり少なからず労力を要し、データ作成支援ソフトも存在するが、当院では金銭面等の理由から導入していない。当院では限られた人的資源の中で、医療事務を中心とした多職種による役割分担と記録、ICTツールを用いた共有により安定した加算取得と情報の質的向上を実現している。その具体的取り組みを報告する。【活動】看護師が診療開始前に訪問し、ADL・生活歴・介護環境・サービス利用状況などを聴取し、紙の記録様式を用いて情報を集約し、電子カルテへ転記・記録する。医師は病名・治療経過・症状・生活状況の変化を診療録に定期的に記載した上で在宅データを作成・追記をする。医療事務は記録を確認し、加算要件を満たしているかを毎月チェックし、記載漏れや不備があればICTツールを用いて関係職種にフィードバックする。これらの情報は患者ごとの電子カルテで一元管理され、チーム内で共有した。【結果】職種ごとの役割分担を明確化し、記録様式を統一したことで記載内容の網羅性が向上し、記録漏れが大幅に減少した。医療事務による最終チェック体制が確立された結果、疑義確認としての返戻がない月もあり、加算の安定的な算定が可能となった。また、記録の見直しを通じて、患者の変化に早期に気づくことができ、在宅医療の質向上にも寄与している。【考察】データ作成支援ソフトを用いずとも多職種による分業体制と医療事務を中心とした記録・確認プロセスの工夫により、加算を安定的かつ効果的に取得することが可能であった。今後は紙ベース記録の煩雑さを解消するため、記録様式の簡素化やデジタル化を進め、他施設との情報共有を通じて地域全体の質的向上を目指したい。
