講演情報

[P1-131]在宅医療における薬剤師業務の実態と報酬制度との関連

田口 真穂1,2, 前田 桂吾1,3, 宇野 達也1,4, 宇都宮 励子1,5, 小林 輝信1,6 (1.一般社団法人 全国薬剤師・在宅療養支援連絡会, 2.横浜薬科大学, 3.日本調剤株式会社, 4.株式会社 CoMediCs, 5.一般社団法人 大阪ファルマプラン, 6.合同会社Sparkle Relation フォーライフ薬局)
【目的】薬局薬剤師は医薬品供給体制の基盤を担うとともに、薬学的視点から服薬指導や薬物療法の提案を行い、多職種と連携して患者のQOL向上に寄与している。本調査は薬学的管理や無菌調製、施設間連携の実態と診療報酬との関係を明らかにすることを目的とした。
【方法】在宅薬学総合体制加算1/2を届出し、年間新規在宅患者を有する薬局を対象にWeb調査を行った。有効回答率92.0%で301薬局を解析対象とした。横浜薬科大学人を対象とする研究倫理審査委員会の承認(C25007A)を得て行われた。
【結果】新規在宅患者14,604人中、初回処方前の患家訪問による薬学的管理は22.3%(3,258人)で、62.1%の薬局が実施していた。そのうち在宅移行初期管理料の対象外は72.6%(2,366人)で、実施薬局の77.0%で算定外の経験があった。実施月の相違や患者の疾患・居住環境、同意取得困難が障壁であった。無菌調製設備は50.2%、実績は34.6%の薬局が有していた。簡易型・卓上型設備は通常型/無菌室より年間実績が少なかった。TPNと麻薬注射薬の同時処方やオクトレオチド、カテコラミン製剤の処方により、実績薬局の46.2%で加算外調製をしていた。入院時情報提供は23.9%(1,329/5,566回)で、持参薬や残薬、調剤上の工夫、服薬管理能力に関する内容が多かった。50.5%の薬局で他薬局から在宅を引き継いだ経験が有り、そのうち61.2%は患者情報も引継いでいた。夜間・休日等に連絡不能となり、代替で緊急訪問を受けた薬局は19.6%で、年間平均4.9回(最大30回)対応していた。
【考察】在宅移行初期管理と無菌調製は、実施に比べて算定が限定的であり、要件の明確化・周知が必要である。療養環境の変化に伴い、一定の情報連携が実施されていた。連絡不能もしくは代替緊急訪問を担う薬局への評価体系の検討が求められる。