講演情報

[P1-132]クリニック併設訪問リハビリテーション事業所が口腔連携強化加算を活用して介護-歯科医療連携を行った34例の検討

齋藤 未来1, 中澤 誠多朗1, 斎藤 裕人2 (1.医療法人さくら ホームケアクリニック麻生, 2.ぽん歯科・訪問歯科)
【はじめに】令和6年度介護報酬改定により、訪問リハビリテーションを含む訪問系および短期入所系サービス事業所を対象として口腔連携強化加算が新設された。これによりリハ職員による利用者の口腔の状態確認を促すとともに、歯科専門職に相談をしやすい環境整備が進むと期待されるが、日本老年歯科医学会の報告では令和7年時点で算定実績のある事業所が2.3%にとどまっており、広く普及しているとは言えない現状にある。
【報告】当院は訪問リハビリテーションを提供する介護事業所を併設しており、以前からサービス利用者の口腔に関する訴えについて適切に歯科医療につなげられず難渋する症例を多く経験していた。今回演者らは、利用者に適切な口腔管理を提供できる体制を整備することを目的として、口腔連携強化加算を算定して歯科医療機関と情報を共有した症例を34例経験したので報告する。
令和6年4月より令和7年10月までに口腔連携強化加算を算定した34名(男性:18名、女性16名、平均年齢81.5歳)を対象とした。対象の介護度は要介護5が最も多く23.5%を占めていた。口腔連携強化加算の算定回数は合計して227回で、口腔の問題の内訳としては口腔清掃不良が最も多かった。対象のうち歯科訪問診療につながったのは14例(41.2%)で、診療内容は口腔ケア、義歯治療および抜歯が多く、歯科訪問診療終了後に口腔連携強化加算の算定を継続したのは6例(42.9%)であった。一方で歯科訪問診療につながらなかった20例(58.8%)では、『患者本人が歯科訪問診療を希望せず』『かかりつけの歯科外来を受診』が理由として挙げられた。
口腔連携強化加算の算定を通じて、リハ側・歯科医療側双方から連携のきっかけとなったことを評価する一方、居宅療養管理指導との同時算定ができない等算定要件の複雑さについての指摘があった。