講演情報

[P1-154]発達障害と精神疾患で苦悩する利用者に対し、クライシスプランを取り入れたことにより自立支援の一助となった関わり

岡田 和歌子 (なごみ訪問看護ステーション)
【はじめに】
発達障害のある精神疾患患者は、辛い精神状態を自分でどう対処してよいかわからないことが多くある。個別性を重要視したクライシスプランを取り入れ、本人の自立支援につなげられた関わりを報告する。
【症例】
A氏 20代 女性 
診断名:発達障害、うつ病、夫と2人暮らし。
幼少期より、家族からネグレクト・心理的虐待・性的虐待を受けてきた。小学校から社会人になるまで何度もいじめを体験しており、フラッシュバックによる希死念慮がある。
抗うつ薬をODしたことを契機に主治医の勧めで訪問看護開始となる。
訪問看護開始後も、希死念慮は常にあるものの、ネイルサロンなどに出かける日もあった。A氏からの発言で、希死念慮がなくなる日はないが、その中でも“比較的に良い状態と悪い状態の日”があることに着目した。A氏自身が今の自分の状態を理解することが困難であり、対応の方法に苦慮していたため、夫の協力のもとクライシスプランを導入した。A氏が理解しやすいクライシスプランの作成が必須であり、“良い状態・注意状態・要注意状態”をイラストと色で分け作成した。
クライシスプラン作成後、A氏がその日の気分や状態を色で表現することができるようになり、支援者でも評価しやすいものになった。また、クライシスプランを見て、どう行動すればよいかをA氏自身で考えることができるようになった。
【考察】
A氏の特性に合わせたクライシスプランの作成を行うことで、A氏が使用しやすく自分自身の状態を表現しやすいものになった。そして、本人や家族が主体となり作成や修正を行ってくれたことも、自立に向けた支援への大きな効果につながったと考える。