講演情報
[P1-159]末期胃がん患者における在宅予後の予測因子の検討と緊急搬送症例の研究報告
山根 宏昭1, 吉満 亜紀1, 太田 浩2, 秋本 悦志2, 川本 純3, 酒井 亮4, 山科 明彦5, 三上 佳子6, 山口 剛7, 小田 泰崇8, 丸山 典良9 (1.山根クリニック, 2.秋本クリニック, 3.アマノ病院, 4.明石内科クリニック, 5.ホームケアクリニックもみじ, 6.三上ホームクリニック, 7.やまぐちホームケアクリニック, 8.コールメディカルクリニック広島, 9.まるやまホームクリニック)
【目的】終末期胃がん患者の在宅医療において、予後予測は適切なケア提供に不可欠であり、また救急搬送はQOLや希望する場所での看取りに影響する可能性がある。そこで、本研究では、終末期胃がん在宅患者における予後予測因子を明らかにし、加えて救急搬送の実態を把握することを目的とした。 【方法】在宅医療を受けた終末期胃がん患者を対象に後方視的コホート研究を実施した。患者背景、症状、血液検査値などの因子について単変量・多変量解析(Cox比例ハザードモデル)を行い、生存期間との関連を評価した。独立予後因子からスコアを作成し、ROC曲線で予測精度を評価した。また、副次的に対象患者の救急搬送事例(n=12)を抽出し、その時期・要因・背景を記述的に検討した。 本研究は医療ガバナンス研究所の承認を得た(承認番号:MG2024-02-R2)。【結果】生存期間と有意に関連した因子はAST、mGPS2、高NLR、訪問診療前からのオピオイド使用、訪問診療前からの在宅酸素療法であった。これら5因子から各1点のスコアを作成したところ、高スコア群では生存期間の有意な短縮が認められた(p<0.001)。AUCは0.76と良好な予測能を示した。救急搬送は対象患者全体の約15%に認められ、主な要因は呼吸困難、疼痛、意識障害などであった。 【考察】終末期胃がん在宅患者では、簡便な予後予測スコアが短期予後の推定に有用である。また、救急搬送は少数ながら一定数発生しており、症状増悪時に備えた対応体制の整備が求められる。
