講演情報
[P1-160]外来通院が困難な切除不能進行癌患者に対する訪問化学療法の有効性と安全性の後方視的研究(INDEPENDENCE Study)
鶴田 展大, 桑山 美幸, 松下 尚弘, 近沢 信人, 東 具隆, 重岡 早苗, 米良 英和, 八木 一満, 阿部 菜保子, 美澄 剛生, 井﨑 美優, 白川 剛 (医療法人展大会 鶴田クリニック)
【目的】
高齢や介護体制の制約により、通院化学療法が困難な進行癌患者は少なくない。当院では在宅医療の一環として訪問化学療法(home visiting chemotherapy, HVC)を施行しているが、その有効性と安全性の報告は極めて乏しい。
【方法】
2023年7月から2025年3月に他院で切除不能進行固形癌と診断され、を後方視的に集積した。がん薬物療法専門医が患者状態を評価し、HVCが可能と判断された場合にはBSCとHVCを併用し(HVC群)、それ以外はBSCのみを施行した(BSC群)。主要評価項目は全生存期間とした。本研究は当医療法人倫理委員会の承認を得て行われた。
【結果】
対象は142例(HVC群33例、BSC群109例)であり、全体の年齢中央値は76歳(四分位範囲69–82)であった。HVC群でPerformance Status 2以下及び既投与化学療法レジメン数2以上の割合が高かった(73 vs 44%, 標準化差0.61及び64 vs 22%, 標準化差0.93)。全生存期間中央値はHVC群6.5か月、BSC群2.8か月で、HVC群で臨床的有意に良好であった(ハザード比0.49, 95%信頼区間0.31–0.78, p<0.01)。奏効割合は39%、病勢制御率は61%であった。全治療関連有害事象(AE)は32例(97%)に認められ、貧血が最多(94%)であった。Grade 3以上のAEは7例(21%)に認められ、貧血が最多(12%)であった。AEに伴う救急搬送は認められなかった。
【考察】
通院困難な切除不能進行癌患者における、訪問化学療法の生存期間延長への寄与及び安全性が示唆された。専門医による適切な治療適応の判断は必要であるが、訪問化学療法は在宅医療における有効な治療選択肢となり得る。
高齢や介護体制の制約により、通院化学療法が困難な進行癌患者は少なくない。当院では在宅医療の一環として訪問化学療法(home visiting chemotherapy, HVC)を施行しているが、その有効性と安全性の報告は極めて乏しい。
【方法】
2023年7月から2025年3月に他院で切除不能進行固形癌と診断され、を後方視的に集積した。がん薬物療法専門医が患者状態を評価し、HVCが可能と判断された場合にはBSCとHVCを併用し(HVC群)、それ以外はBSCのみを施行した(BSC群)。主要評価項目は全生存期間とした。本研究は当医療法人倫理委員会の承認を得て行われた。
【結果】
対象は142例(HVC群33例、BSC群109例)であり、全体の年齢中央値は76歳(四分位範囲69–82)であった。HVC群でPerformance Status 2以下及び既投与化学療法レジメン数2以上の割合が高かった(73 vs 44%, 標準化差0.61及び64 vs 22%, 標準化差0.93)。全生存期間中央値はHVC群6.5か月、BSC群2.8か月で、HVC群で臨床的有意に良好であった(ハザード比0.49, 95%信頼区間0.31–0.78, p<0.01)。奏効割合は39%、病勢制御率は61%であった。全治療関連有害事象(AE)は32例(97%)に認められ、貧血が最多(94%)であった。Grade 3以上のAEは7例(21%)に認められ、貧血が最多(12%)であった。AEに伴う救急搬送は認められなかった。
【考察】
通院困難な切除不能進行癌患者における、訪問化学療法の生存期間延長への寄与及び安全性が示唆された。専門医による適切な治療適応の判断は必要であるが、訪問化学療法は在宅医療における有効な治療選択肢となり得る。
