講演情報
[P1-163]通院化学療法に伴う有害事象を契機に緩和ケアの適応と判断されたが、在宅医療下での全身管理及び訪問化学療法の施行で長期間の生存を得た高齢再発直腸癌の一例
井﨑 美優, 鶴田 展大, 桑山 美幸, 松下 尚弘, 近沢 信人, 東 具隆, 重岡 早苗, 米良 英和, 八木 一満, 阿部 菜保子, 美澄 剛生, 白川 剛 (医療法人展大会 鶴田クリニック)
【はじめに】
本邦の高齢化社会の進行は、高齢かつ独居のがん患者増加をもたらしている。切除不能がん患者における主な化学療法の場は外来通院であるが、有害事象発生時の早期対応が困難な場合が散見され、緊急入院や治療中断あるいは緩和ケア(BSC)へ移行せざるを得ない症例も少なくない。今回、通院治療の適応外かつBSCの適応と判断されたが、訪問診療で全身管理を行い、化学療法を1年以上継続可能であった症例を経験したので報告する。
【症例】
80歳男性。直腸癌StageⅡに対し、20XX年に前医にて直腸切除術を施行した。X+1年7月に多発肝転移再発を認め、Capecitabine/l-OHP/Bevacizumab(Bmab)療法を施行したが不応となった。X+3年5月にS-1/CPT-11/Bmab療法を開始し肝転移巣の縮小を認めたが、8月に左大腿骨頚部骨折あり骨接合術を施行した。更に化学療法に伴う発熱性好中球減少症を契機に日常生活動作の低下を認め、BSCの方針とされた。自宅での独居生活への不安のため訪問診療を希望し、同年11月に当院へ紹介されたが化学療法継続を強く希望された。RAS/BRAF野生型の検査結果に基づき、在宅医療下にpanitumumab療法を開始した。有害事象として、ざ瘡様皮疹Grade1, 低Mg血症Grade1等が認められた。訪問看護師による週2回程度の全身状態確認に加えて、調剤薬局やケアマネージャーを含めた多職種連携で管理を行い、約10か月間の病勢安定を維持した。再増悪後の現在は、別レジメンで治療継続中である。
【考察】
通院化学療法は困難であったが、高齢独居のがん患者に対して多職種が連携し、訪問診療にて全身管理を行う事で、がん化学療法が継続可能である事が示唆された。また、ある程度の期間を治療継続できた事で、生命予後の延長にも寄与した可能性もあると考えられる。
本邦の高齢化社会の進行は、高齢かつ独居のがん患者増加をもたらしている。切除不能がん患者における主な化学療法の場は外来通院であるが、有害事象発生時の早期対応が困難な場合が散見され、緊急入院や治療中断あるいは緩和ケア(BSC)へ移行せざるを得ない症例も少なくない。今回、通院治療の適応外かつBSCの適応と判断されたが、訪問診療で全身管理を行い、化学療法を1年以上継続可能であった症例を経験したので報告する。
【症例】
80歳男性。直腸癌StageⅡに対し、20XX年に前医にて直腸切除術を施行した。X+1年7月に多発肝転移再発を認め、Capecitabine/l-OHP/Bevacizumab(Bmab)療法を施行したが不応となった。X+3年5月にS-1/CPT-11/Bmab療法を開始し肝転移巣の縮小を認めたが、8月に左大腿骨頚部骨折あり骨接合術を施行した。更に化学療法に伴う発熱性好中球減少症を契機に日常生活動作の低下を認め、BSCの方針とされた。自宅での独居生活への不安のため訪問診療を希望し、同年11月に当院へ紹介されたが化学療法継続を強く希望された。RAS/BRAF野生型の検査結果に基づき、在宅医療下にpanitumumab療法を開始した。有害事象として、ざ瘡様皮疹Grade1, 低Mg血症Grade1等が認められた。訪問看護師による週2回程度の全身状態確認に加えて、調剤薬局やケアマネージャーを含めた多職種連携で管理を行い、約10か月間の病勢安定を維持した。再増悪後の現在は、別レジメンで治療継続中である。
【考察】
通院化学療法は困難であったが、高齢独居のがん患者に対して多職種が連携し、訪問診療にて全身管理を行う事で、がん化学療法が継続可能である事が示唆された。また、ある程度の期間を治療継続できた事で、生命予後の延長にも寄与した可能性もあると考えられる。
