講演情報
[P1-170]当区における在宅難病患者訪問診療事業の取組み
―住み慣れた自宅で療養生活を継続するために―
中辻 康博, 加藤 香子 (公益社団法人 豊島区医師会)
【はじめに】東京都では、寝たきり等で通院困難な難病患者に対し、専門医とかかりつけ医を中心とした医療チームが連携して訪問診療を行う「在宅難病患者訪問診療事業」を実施している。当地区医師会では1988年度以降、本事業を通じて難病患者が住み慣れた自宅で療養生活を継続できるよう支援してきた。しかし近年、事業利用者数は減少傾向にあり、その背景や課題を整理することを目的に実践報告を行う。
【活動】当地区医師会における事業実施状況を年度別に整理したところ、利用者数は増減を繰り返しながらも近年は減少傾向にあった。その要因として、2015年の事業改正による対象者基準の明確化や、神経難病等にも対応可能な訪問診療体制が地域内で整備されてきたことが影響していると考えられる。一方で、制度の認知不足や利用要件の分かりにくさにより、事業利用が可能であるにもかかわらず、事業導入に至っていない対象者の存在がうかがわれた。
【考察】東京は医療アクセスが良好であり、難病患者が居住地外の大学病院等へ通院を継続するケースも少なくない。そのため、地域の制度に結びつきにくかったり、在宅医療への切り替え時期の判断が難しい現状がある。また、診断時には疾病受容に時間を要し事業利用のイメージが持てない患者や、要介護度が軽く事業対象とならない患者も多く、病状進行に応じた段階的な制度周知が重要と考えられる。こうした課題に対し、医療機関スタッフや行政保健師は、事業利用の可能性がある対象者の把握や制度周知の面で重要な役割を担っている。診断早期から制度情報に触れる機会を確保し、支援が必要となった際に円滑な事業導入が可能となるよう、医療機関・行政・医師会が連携した体制構築が求められる。
【活動】当地区医師会における事業実施状況を年度別に整理したところ、利用者数は増減を繰り返しながらも近年は減少傾向にあった。その要因として、2015年の事業改正による対象者基準の明確化や、神経難病等にも対応可能な訪問診療体制が地域内で整備されてきたことが影響していると考えられる。一方で、制度の認知不足や利用要件の分かりにくさにより、事業利用が可能であるにもかかわらず、事業導入に至っていない対象者の存在がうかがわれた。
【考察】東京は医療アクセスが良好であり、難病患者が居住地外の大学病院等へ通院を継続するケースも少なくない。そのため、地域の制度に結びつきにくかったり、在宅医療への切り替え時期の判断が難しい現状がある。また、診断時には疾病受容に時間を要し事業利用のイメージが持てない患者や、要介護度が軽く事業対象とならない患者も多く、病状進行に応じた段階的な制度周知が重要と考えられる。こうした課題に対し、医療機関スタッフや行政保健師は、事業利用の可能性がある対象者の把握や制度周知の面で重要な役割を担っている。診断早期から制度情報に触れる機会を確保し、支援が必要となった際に円滑な事業導入が可能となるよう、医療機関・行政・医師会が連携した体制構築が求められる。
