講演情報
[P1-194]癌終末期在宅腹水穿刺排液36例の経験
清地 秀典1,2, 片山 博文1, 増元 洋美1, 中村 千賀1, 中村 幸生1 (1.医療法人優幸会中村クリニック, 2.関西電力病院)
【目的】癌性腹膜炎はしばしば多量の腹水貯留を伴い、腹部膨満による腹痛、呼吸困難、摂食量の減少、移動困難などが終末期のQOLを低下させる。我々はこれらの症状を緩和するために在宅において腹水穿刺排液を行っており報告する。
【方法】2020年1月1日より2025年10月31日の5年10ヶ月の間に死亡の転帰をとった癌性腹膜炎患者のうち当院在宅診療にて腹水穿刺排液を行った全症例を対象に後方視的に診療録から情報を抽出し統計学的解析を行った。
【結果】症例数は36例、平均年齢は70.0±11.4歳、男女比は17:19、原疾患は胃癌が9例で最も多く、次いで膵癌8例、胆管癌6例の順であった。全114回穿刺排液を経験し、1症例あたりの穿刺回数は1回から15回で平均3.2回、複数回穿刺症例の穿刺間隔は平均7.1±4.1日であった。全例癌死したが初回穿刺から死亡までは最短4日、最長106日、中央値28日であった。1回訪問における排液量は平均3347.4±1398.1 mlで5000ml以上の多量排液も11回行われていた。多量排液11回中10回に25%アルブミン50mlの点滴静注がなされていた。穿刺により収縮期血圧が90mmHg以下へと低下したのは全体で6穿刺のみで、1例に軽度の嘔気があったものの他は症状なく、いずれも加療を要することはなかった。なお穿刺を行った場合の訪問滞在時間は平均73.6±20.3分で、同じ症例の穿刺を行わなかった場合の平均36.0±15.8分の約2倍の時間を要していた。
【考察】癌性腹膜炎患者を対象に、比較的多量、高頻度に腹水穿刺排液を行った。在宅における腹水穿刺は訪問時間の延長、頻回訪問につながるものの大きな合併症なく施行し得た。【結論】終末期癌性腹膜炎患者に対する在宅での腹水穿刺排液は安全に施行可能と思われた。(関西電力病院倫理委員会承認、番号25-200)
【方法】2020年1月1日より2025年10月31日の5年10ヶ月の間に死亡の転帰をとった癌性腹膜炎患者のうち当院在宅診療にて腹水穿刺排液を行った全症例を対象に後方視的に診療録から情報を抽出し統計学的解析を行った。
【結果】症例数は36例、平均年齢は70.0±11.4歳、男女比は17:19、原疾患は胃癌が9例で最も多く、次いで膵癌8例、胆管癌6例の順であった。全114回穿刺排液を経験し、1症例あたりの穿刺回数は1回から15回で平均3.2回、複数回穿刺症例の穿刺間隔は平均7.1±4.1日であった。全例癌死したが初回穿刺から死亡までは最短4日、最長106日、中央値28日であった。1回訪問における排液量は平均3347.4±1398.1 mlで5000ml以上の多量排液も11回行われていた。多量排液11回中10回に25%アルブミン50mlの点滴静注がなされていた。穿刺により収縮期血圧が90mmHg以下へと低下したのは全体で6穿刺のみで、1例に軽度の嘔気があったものの他は症状なく、いずれも加療を要することはなかった。なお穿刺を行った場合の訪問滞在時間は平均73.6±20.3分で、同じ症例の穿刺を行わなかった場合の平均36.0±15.8分の約2倍の時間を要していた。
【考察】癌性腹膜炎患者を対象に、比較的多量、高頻度に腹水穿刺排液を行った。在宅における腹水穿刺は訪問時間の延長、頻回訪問につながるものの大きな合併症なく施行し得た。【結論】終末期癌性腹膜炎患者に対する在宅での腹水穿刺排液は安全に施行可能と思われた。(関西電力病院倫理委員会承認、番号25-200)
