講演情報
[P1-3]在宅緩和ケア導入期におけるMSWによる意思決定支援と病診連携の実際
—条件が近い消化器癌終末期患者2症例の活動報告—
田中 佑香, 金本 和也, 谷本 早千枝, 福島 裕二, 谷本 光生 (医療法人社団 生康会 谷本医院)
【はじめに】
在宅緩和ケア導入期には、患者・家族の意思決定支援が重要であり、その質は在宅医療側と基幹病院との病診連携の在り方に大きく左右される。疾患状況や希望、生活条件が近い場合であっても、病診間で共有される情報や認識に差があると、患者・家族の理解や意思決定の過程に影響を及ぼすことがある。本報告では、条件が近い消化器癌終末期患者2症例を通して、在宅緩和ケア導入期における意思決定支援と病診連携の実際を、MSWの視点から振り返った。
【症例】
在宅緩和ケアを導入した消化器癌終末期患者2症例を後方視的に検討した。両症例とも高齢男性で、消化器癌終末期、治癒的治療や延命処置を希望せず、自宅で過ごしたいという意向を有し、家族構成や介護体制も概ね共通していた。症例1では、患者本人の意思は比較的明確であったが、在宅医療側と病院との情報共有が十分とは言えず、治療方針や病状認識にずれが生じた結果、主介護者の不安が強まり、意思決定支援に難渋した。症例2では、在宅導入早期から病院と病状認識や治療方針を共有し、説明内容をすり合わせることで、患者・家族の理解を得ながら意思決定支援を進めることができた。在宅療養期間(Days Spent at Home)は症例1で最期6か月のうち104日、症例2で116日であり、両症例とも最終的には医療機関での看取りとなった。
【考察】
条件が近い症例であっても、在宅緩和ケア導入期における病診連携の質の違いが、患者・家族の理解や意思決定支援の進み方に影響する可能性が示唆された。MSWは在宅医療側と病院の間で情報や認識のずれを調整し、説明内容を整理・共有することで、患者・家族が納得して選択できる過程を支える役割を担う。Days Spent at Homeは支援の成否を示す指標ではなく、病診連携を含む意思決定支援の過程が生活として現れた結果の一つと捉えられる。
在宅緩和ケア導入期には、患者・家族の意思決定支援が重要であり、その質は在宅医療側と基幹病院との病診連携の在り方に大きく左右される。疾患状況や希望、生活条件が近い場合であっても、病診間で共有される情報や認識に差があると、患者・家族の理解や意思決定の過程に影響を及ぼすことがある。本報告では、条件が近い消化器癌終末期患者2症例を通して、在宅緩和ケア導入期における意思決定支援と病診連携の実際を、MSWの視点から振り返った。
【症例】
在宅緩和ケアを導入した消化器癌終末期患者2症例を後方視的に検討した。両症例とも高齢男性で、消化器癌終末期、治癒的治療や延命処置を希望せず、自宅で過ごしたいという意向を有し、家族構成や介護体制も概ね共通していた。症例1では、患者本人の意思は比較的明確であったが、在宅医療側と病院との情報共有が十分とは言えず、治療方針や病状認識にずれが生じた結果、主介護者の不安が強まり、意思決定支援に難渋した。症例2では、在宅導入早期から病院と病状認識や治療方針を共有し、説明内容をすり合わせることで、患者・家族の理解を得ながら意思決定支援を進めることができた。在宅療養期間(Days Spent at Home)は症例1で最期6か月のうち104日、症例2で116日であり、両症例とも最終的には医療機関での看取りとなった。
【考察】
条件が近い症例であっても、在宅緩和ケア導入期における病診連携の質の違いが、患者・家族の理解や意思決定支援の進み方に影響する可能性が示唆された。MSWは在宅医療側と病院の間で情報や認識のずれを調整し、説明内容を整理・共有することで、患者・家族が納得して選択できる過程を支える役割を担う。Days Spent at Homeは支援の成否を示す指標ではなく、病診連携を含む意思決定支援の過程が生活として現れた結果の一つと捉えられる。
