講演情報
[P1-45]在宅療養導入時の未診断心不全リスク例の実態とNT-proBNPによる早期評価の意義
南郷 大輔, 芳賀 光平, 中谷 美夏, 山口 潔 (ふくろうクリニック等々力)
【目的】
新規在宅療養患者の中に心不全未診断のNT-proBNP高値患者が存在する。本研究の目的は、新規在宅療養患者のNT-proBNP値を調査し、隠れ心不全のリスク評価を行い、早期介入の重要性を明らかし、心不全予防と治療の実践的意義を示す。
【方法】
2022年4月~2025年3月までのレセプトデータから新規登録された患者情報(65歳以上の施設・在宅患者)を抽出。その内、心不全未診断の患者で初診前後1カ月以内のNT-proBNP値の他、年齢、性別、腎機能(eGFR)、心不全関連疾患の有無、心不全関連薬の使用歴を後方視的に調査した。NT-proBNPと関連する調査項目の解析をした。解析にはRStudioを用いて実施した。本研究は当院の倫理委員会の承認(承認番号: 2025-01)を得て行った。
【結果】
対象患者は、200名(男性80名、女性120名)であった。約60%は85歳以上かつ約40%は慢性腎不全とされるeGFRが60mL/min/1.73m2以下であった。多変量解析の結果、NT-proBNPと関連する項目は年齢、心不全関連疾患とeGFRが挙げられ、また、eGFRとNT-proBNPの相関係数は-0.20 (p = 0.0045)であった。心不全領域であるNT-proBNPが300(pg/mL)以上の患者は約50%で、前心不全群を合わせると約80%となった。また、心不全領域に属する患者のうち、心不全治療に用いられる薬剤が処方されていない者は約30%であった。
【考察】
在宅療養導入時点で心不全リスクを有する未診断患者が一定数存在した。NT-proBNPは非侵襲的かつ簡便に心不全リスクを把握できる指標であり、スクリーニングとして有用である可能性が示唆された。在宅療養導入初期から心不全リスクを可視化することで、治療方針やフォロー計画を早期に検討する契機となり得る。
新規在宅療養患者の中に心不全未診断のNT-proBNP高値患者が存在する。本研究の目的は、新規在宅療養患者のNT-proBNP値を調査し、隠れ心不全のリスク評価を行い、早期介入の重要性を明らかし、心不全予防と治療の実践的意義を示す。
【方法】
2022年4月~2025年3月までのレセプトデータから新規登録された患者情報(65歳以上の施設・在宅患者)を抽出。その内、心不全未診断の患者で初診前後1カ月以内のNT-proBNP値の他、年齢、性別、腎機能(eGFR)、心不全関連疾患の有無、心不全関連薬の使用歴を後方視的に調査した。NT-proBNPと関連する調査項目の解析をした。解析にはRStudioを用いて実施した。本研究は当院の倫理委員会の承認(承認番号: 2025-01)を得て行った。
【結果】
対象患者は、200名(男性80名、女性120名)であった。約60%は85歳以上かつ約40%は慢性腎不全とされるeGFRが60mL/min/1.73m2以下であった。多変量解析の結果、NT-proBNPと関連する項目は年齢、心不全関連疾患とeGFRが挙げられ、また、eGFRとNT-proBNPの相関係数は-0.20 (p = 0.0045)であった。心不全領域であるNT-proBNPが300(pg/mL)以上の患者は約50%で、前心不全群を合わせると約80%となった。また、心不全領域に属する患者のうち、心不全治療に用いられる薬剤が処方されていない者は約30%であった。
【考察】
在宅療養導入時点で心不全リスクを有する未診断患者が一定数存在した。NT-proBNPは非侵襲的かつ簡便に心不全リスクを把握できる指標であり、スクリーニングとして有用である可能性が示唆された。在宅療養導入初期から心不全リスクを可視化することで、治療方針やフォロー計画を早期に検討する契機となり得る。
