講演情報
[P1-50]訪問診療における在宅超音波検査の有用性:迅速な病態評価による診断・治療介入の検討
江那 尚志1,2, 名畑 孝1, 白川 光浩1, 竹内 麦穂2 (1.医療法人 思温会, 2.医療法人 嘉健会 思温病院)
【はじめに】
訪問診療では高齢者の身体所見から迅速な病態把握が困難な場合が少なくない 。そのため、非侵襲的かつリアルタイムな評価が可能な携帯型超音波装置(以下POCUS)の活用が重要となる 。本発表では、POCUSによる評価が診断・治療方針の決定に直結した3症例を報告し、在宅医療における活用の意義を考察する 。
【症例】
症例1:難治性胸水を伴う心不全(95歳、女性) 倦怠感とCEA上昇から悪性腫瘍の再発が疑われたが、腹部エコーで悪性所見を否定 。一方で、両側胸水、IVC怒張、中等度肺高血圧等の心不全所見を認め、迅速な利尿薬(アゾセミド)の導入により在宅での病態コントロールが可能となった 。
症例2:パーキンソン病に伴う高度尿閉(86歳、女性) 下腹部膨満を認めるも疼痛の訴えはなかった 。POCUSにて膀胱内に1,192mlの尿貯留と両側高度水腎症を確認 。導尿を施行するとともに、原因を過活動膀胱治療薬(ビベグロン)の副作用と判断し中止した 。POCUSによる即座の診断が腎後性腎不全への進行回避に直結した 。
症例3:急性心筋梗塞・心破裂(98歳、女性) 血圧低下と浮腫増悪を認めたが、心エコーを至急扱いとせず経過観察とした 。夜間に病態が急変し緊急搬送 。搬送後の心エコーで心尖部中隔穿孔(心破裂)が判明し、DNRの方針に基づき逝去された 。
【考察】
訪問診療における POCUS は、重篤な病態の早期発見や鑑別診断に有用である。症例1・2のように、在宅で迅速に病態を把握し診断を確定できれば、不必要な緊急搬送や入院を避け、住み慣れた環境での生活継続に大きく寄与する。また症例3では、急性期変化の兆候をその場で捉えることで、治療介入のタイミング判断や予後の見通しに役立つことが示唆された。こうした即時性と汎用性を備えた画像評価の活用は、高齢者の多様な病態に対応するうえで診断能力を高め、在宅医療の質向上に欠かせない要素となる。
訪問診療では高齢者の身体所見から迅速な病態把握が困難な場合が少なくない 。そのため、非侵襲的かつリアルタイムな評価が可能な携帯型超音波装置(以下POCUS)の活用が重要となる 。本発表では、POCUSによる評価が診断・治療方針の決定に直結した3症例を報告し、在宅医療における活用の意義を考察する 。
【症例】
症例1:難治性胸水を伴う心不全(95歳、女性) 倦怠感とCEA上昇から悪性腫瘍の再発が疑われたが、腹部エコーで悪性所見を否定 。一方で、両側胸水、IVC怒張、中等度肺高血圧等の心不全所見を認め、迅速な利尿薬(アゾセミド)の導入により在宅での病態コントロールが可能となった 。
症例2:パーキンソン病に伴う高度尿閉(86歳、女性) 下腹部膨満を認めるも疼痛の訴えはなかった 。POCUSにて膀胱内に1,192mlの尿貯留と両側高度水腎症を確認 。導尿を施行するとともに、原因を過活動膀胱治療薬(ビベグロン)の副作用と判断し中止した 。POCUSによる即座の診断が腎後性腎不全への進行回避に直結した 。
症例3:急性心筋梗塞・心破裂(98歳、女性) 血圧低下と浮腫増悪を認めたが、心エコーを至急扱いとせず経過観察とした 。夜間に病態が急変し緊急搬送 。搬送後の心エコーで心尖部中隔穿孔(心破裂)が判明し、DNRの方針に基づき逝去された 。
【考察】
訪問診療における POCUS は、重篤な病態の早期発見や鑑別診断に有用である。症例1・2のように、在宅で迅速に病態を把握し診断を確定できれば、不必要な緊急搬送や入院を避け、住み慣れた環境での生活継続に大きく寄与する。また症例3では、急性期変化の兆候をその場で捉えることで、治療介入のタイミング判断や予後の見通しに役立つことが示唆された。こうした即時性と汎用性を備えた画像評価の活用は、高齢者の多様な病態に対応するうえで診断能力を高め、在宅医療の質向上に欠かせない要素となる。
