講演情報
[P1-57]在宅にレントゲンシステムを導入した運用効果の検証
~在宅診療とICTによる画像診断連携7年間の軌跡~
小野寺 敦1, 細田 亮2, 浅野 杏奈1, 奈良 泰雅1, 坂田 有紀1, 本山 夏姫1, 武田 英男1, 唐澤 秀治1 (1.(医)一心会 初富保健病院, 2.(医)豊寿会 はもれびクリニック)
本研究は初富保健病院倫理審査委員会の承認(承認番号2025-A-3)を得て行われた。【背景】装置小型軽量化と無線検出器デジタル画質向上など著しい進歩から「在宅医療へICT活用した画像診断構築」をコンセプトに2022年、2024年にて運用効果発表を行った。開始から7年間、約700件の依頼と在宅医療連携数は30件以上に上った。【目的】当初と比して検査件数が大幅に増加しており依頼内容や検査情報を分析し、今後の展望のため本事業に対するニーズ検証を行った。【方法】1)Wi-Fi環境の現場撮影と予約/保存/送信/画像閲覧/読影報告一式での院内ICT融合ソリューションによる在宅・クリニック・当院・読影専門医とのカルテット連携について関係者へ使用利便性アンケートを行った。2)本年のクリニック撮影依頼目的をシェア分析した。【結果】1)被検者側:機器が小さく短時間業務にレントゲンに対するイメージが変わった。医師側:施設入所前健康診断、呼吸器疾患や慢性心不全のフォロー・気胸・不明熱精査のスクリーニング・カニューレや胃管のチューブ位置確認に有意である。2)健康診断目的が55%を占め、次いで骨折疑いも含めた疼痛精査が2割、状態確認が1割であった。自宅や施設で撮影し今後の治療や処置方針の判断材料に需要増加していると思われた。【考察】近年、法的制度タスクシフト業務により診療放射線技師単独で出張撮影が可能である。加えて機器/構築費用は高価でその行程も複雑であるため「在宅レントゲン」ソリューションシステムは、我々病院機関がICTにより在宅医療機関へサービス対応する連携を担うべきと考える。本ネットワークは、心電図や超音波など多項目に応用でき、施設や総合病院など多機関への橋渡し連携も可能になる。我々は、画像診断分野の学会ビジョン「新しい在宅医学を創造する」を目指し、地域医療「患者無移動」化を務めてゆきたい。
