講演情報

[P1-59]非エンジニアの事務職がつくれる業務効率化ロボット ~寝ている間に指示書ができる!~

佐藤 夏菜子, 八森 淳, 大友 路子 (医療法人MoLead つながるクリニック)
【はじめに】当院で使用している電子カルテにはAPI連携機能がなく、標準機能だけでは抽出できないデータや作業に時間のかかるものが数多くあり、業務負担となっていた。業務の効率化と持続可能な体制の構築をめざすため、ノーコードRPAツール(決まった作業を実行してくれるロボット)を採用して構築した業務効率化事例を紹介する。
【活動】まず、作業時間の負荷が多い業務を洗い出し、その中で都度人による判断が必要なものと、ルールが明確で誰がやっても同じ結果になるものを切り分けた。後者については、ロボットで作業の流れを構築していくことで、ミスなく繰り返しの作業が行えるようになり、自動化のメリットが非常に高い。自動化した業務は、①訪問看護指示書・在宅療養計画書の作成②医療用SNS→カルテへ転記③採血コストの重複確認④特定のコスト入力⑤ワクチン未済の確認⑥外来データ提出加算の作成補助などをはじめ、各種日報の作成や音声入力ツールとの連携などで、半年で30種類以上のロボットを作成した。とくに訪問看護指示書については、患者様400人弱の指示書を従来は5人で10日かけて作成していたが、一晩でできるため、大きな省力化につながった。なお、医療情報保護のため、文章の要約・作成をするAIは国内リージョンのものを選定、機密性の高い医療データの安全処理を実現した。
【考察】RPAツールの導入により業務効率化が実現し、スタッフの負担軽減と医療の質の向上につながった。このRPAツールの利点として、非エンジニアでも構築が可能であること、端末や回線のスペックを問わず安定した稼働ができること、現場主導の柔軟なカスタマイズが可能であり、学習コストが低い点が有効であった。今後は今までできていなかった細かな経営分析や、できたフローのさらなる安定稼働を目指す。本事例が、他の医療機関への参考となれば幸いである。