講演情報
[P1-7]40代終末期がん患者に対する家族単位の意思決定支援~訪問診療同行看護師の関わり~
三宅 望美, 栗林 泰子, 濱谷 弘康 (社会医療法人 河北医療財団 多摩事業部 あいクリニック)
【はじめに】
疼痛コントロールなど服薬管理や看取りへの関わりには医療者と患者・家族の信頼関係が不可欠である。本症例は40代がん患者が標準治療から外れ治療選択を模索する中で複数の医療機関を受診したことで情報の断片化を抱え、思いを表出することが苦手な性格も相まって信頼関係の構築と緩和ケアに難渋した事例である。最終的に自宅での看取りに至った一例として報告する。
【症例】
40代女性。子宮頸がん術後に放射線同時化学療法施行するも多発リンパ節転移が発覚。主治医との信頼関係が十分に築けず、温熱療法、化学療法、放射線治療を求めて複数の医療機関を受診していた。治療方針が統一されないまま疼痛が増悪し、どこに相談すべきか判断できず当院に駆け込むように受診した。患者は服薬に対して強い抵抗があり本音を言語化しにくい性格で、介護を担う夫は医療機関間の説明の違いに戸惑いと不信感を抱えていた。同行看護師は診療同行のみならず単独訪問を重ね治療情報を整理し、患者と夫それぞれの思い、不安、価値観をくみ取っていった。また、夫婦間の葛藤が高まった場面では、中立的立場から対話を促し、本音を共有しやすい関係性の再構築を支えた。こうした継続的関与により患者は次第に看護師に対し本音を話せるようになり、服薬に関しても前向きな発言が増え、患者自己調節鎮痛法・在宅酸素を導入、自宅で最期を迎えることが出来た。現在、当院遺族会に参加するなど夫との関係性は続いている。
【考察】
本症例における複数医療機関の受診は、信頼できる相談先を見失った治療探索行動の結果であり、説明が統一されないまま進行したことは患者・家族の不安を増幅し、意思決定を困難にする情報の断片化を生んでいた。同行看護師が情報を統合し、患者と夫の不安に寄り添い、家族を一つの意思決定単位として関わることで信頼関係が構築され緩和ケアの提供、自宅看取りの実現に寄与したと考える。
疼痛コントロールなど服薬管理や看取りへの関わりには医療者と患者・家族の信頼関係が不可欠である。本症例は40代がん患者が標準治療から外れ治療選択を模索する中で複数の医療機関を受診したことで情報の断片化を抱え、思いを表出することが苦手な性格も相まって信頼関係の構築と緩和ケアに難渋した事例である。最終的に自宅での看取りに至った一例として報告する。
【症例】
40代女性。子宮頸がん術後に放射線同時化学療法施行するも多発リンパ節転移が発覚。主治医との信頼関係が十分に築けず、温熱療法、化学療法、放射線治療を求めて複数の医療機関を受診していた。治療方針が統一されないまま疼痛が増悪し、どこに相談すべきか判断できず当院に駆け込むように受診した。患者は服薬に対して強い抵抗があり本音を言語化しにくい性格で、介護を担う夫は医療機関間の説明の違いに戸惑いと不信感を抱えていた。同行看護師は診療同行のみならず単独訪問を重ね治療情報を整理し、患者と夫それぞれの思い、不安、価値観をくみ取っていった。また、夫婦間の葛藤が高まった場面では、中立的立場から対話を促し、本音を共有しやすい関係性の再構築を支えた。こうした継続的関与により患者は次第に看護師に対し本音を話せるようになり、服薬に関しても前向きな発言が増え、患者自己調節鎮痛法・在宅酸素を導入、自宅で最期を迎えることが出来た。現在、当院遺族会に参加するなど夫との関係性は続いている。
【考察】
本症例における複数医療機関の受診は、信頼できる相談先を見失った治療探索行動の結果であり、説明が統一されないまま進行したことは患者・家族の不安を増幅し、意思決定を困難にする情報の断片化を生んでいた。同行看護師が情報を統合し、患者と夫の不安に寄り添い、家族を一つの意思決定単位として関わることで信頼関係が構築され緩和ケアの提供、自宅看取りの実現に寄与したと考える。
