講演情報
[P1-82]セルフネグレクト状態からの回復支援を行った一事例~行政の立場から
菊地 美奈実1, 加藤 昌昭2, 川内 裕子2 (1.仙台市太白区保健福祉センター, 2.桜蘭会M&T在宅クリニック)
【はじめに】
近年、単身や高齢者のみ世帯の増加により、家族や地域との繋がりが希薄化し孤立してしまう方も少なくない。家族の喪失体験からセルフネグレクトになっていた本事例では、本人の思いに寄り添いつつ生命も守っていくために、地域住民や医療機関等と連携して支援する重要性を再認識したため報告する。
【 症例】
50代男性。脊髄小脳変性症。X年3月に民生委員から地域包括支援センターを通して区役所に相談が入る。母と妹は同疾患で逝去(同時期に父も逝去)、単身生活で他親族とは疎遠だった。手すりを使ってやっと歩行し、自宅内で転倒を繰り返していた。本人は、母と妹の介護経験から医療機関や支援者への不信感があった他、「治らないことにお金を使いたくない、病院には行かずにこのまま死にたい」と話し、受診やサービス利用を拒否していた。
同年5月、転倒をきっかけに歩行困難となり、硬い床に寝て過ごす生活となる。トイレに仰向けのまま移動し、食事の準備もできず、隣人が毎日朝食を届けていた。我々はA病院に医療の介入の可能性を相談しつつ、隣人や民生委員と共に訪問を重ねて本人と話し合い、最終的に訪問診療、訪問看護の利用に理解を得た。毎日支援者が訪問することで、本人の表情は明るくなり、徐々に今後の自身の生活について目を向けられるように変化した。本人の生命及び財産を守りながら在宅で安全に生活を続けていくために各種制度の申請も進め、現在はサービス利用に繋がっている。
【考察】
隣人や民生委員の見守りから本人の変化を察知したことで行政へ繋がった。その後、適切な医療や各種制度へ繋ぐ役割を行政が担うことで、セルフネグレクト状態から回復する一助となった。
行政として地域住民へ見守りの重要性を発信し続けるとともに、地域住民や関係機関と連携しながら適切な医療や各種制度へ繋いでいく責務は大きいと考える。
近年、単身や高齢者のみ世帯の増加により、家族や地域との繋がりが希薄化し孤立してしまう方も少なくない。家族の喪失体験からセルフネグレクトになっていた本事例では、本人の思いに寄り添いつつ生命も守っていくために、地域住民や医療機関等と連携して支援する重要性を再認識したため報告する。
【 症例】
50代男性。脊髄小脳変性症。X年3月に民生委員から地域包括支援センターを通して区役所に相談が入る。母と妹は同疾患で逝去(同時期に父も逝去)、単身生活で他親族とは疎遠だった。手すりを使ってやっと歩行し、自宅内で転倒を繰り返していた。本人は、母と妹の介護経験から医療機関や支援者への不信感があった他、「治らないことにお金を使いたくない、病院には行かずにこのまま死にたい」と話し、受診やサービス利用を拒否していた。
同年5月、転倒をきっかけに歩行困難となり、硬い床に寝て過ごす生活となる。トイレに仰向けのまま移動し、食事の準備もできず、隣人が毎日朝食を届けていた。我々はA病院に医療の介入の可能性を相談しつつ、隣人や民生委員と共に訪問を重ねて本人と話し合い、最終的に訪問診療、訪問看護の利用に理解を得た。毎日支援者が訪問することで、本人の表情は明るくなり、徐々に今後の自身の生活について目を向けられるように変化した。本人の生命及び財産を守りながら在宅で安全に生活を続けていくために各種制度の申請も進め、現在はサービス利用に繋がっている。
【考察】
隣人や民生委員の見守りから本人の変化を察知したことで行政へ繋がった。その後、適切な医療や各種制度へ繋ぐ役割を行政が担うことで、セルフネグレクト状態から回復する一助となった。
行政として地域住民へ見守りの重要性を発信し続けるとともに、地域住民や関係機関と連携しながら適切な医療や各種制度へ繋いでいく責務は大きいと考える。
