第28回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2024)

第28回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2024)

2024年6月13日〜6月15日かずさアカデミアパーク
医療情報学連合大会
第28回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2024)

第28回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2024)

2024年6月13日〜6月15日かずさアカデミアパーク

[SP]緊急企画『医療DX推進体制整備加算・診療録管理体制加算がもたらすインパクト』

*中島 直樹1、*横井 英人2、*小笠原 克彦3、*谷川 琢海4、*鳥飼 幸太5(1. 九州大学医学研究院 医療情報学講座 教授、2. 香川大学医学部附属病院教授、3. 北海道大学大学院保健科学研究院 保健科学部門 健康科学分野 教授、4. 北海道科学大学保健医療学部 診療放射線学科 准教授、5. 群馬大学医学部附属病院システム統合センター 准教授/副センター長)
1. 背景
 令和6年診療報酬改定において、電子処方箋、電子カルテ情報共有サービスを活用した診療に対し、医療DX推進体制整備加算(病院8点、薬局4点など、以下医療DX体制加算)が新設された。この医療DX体制加算は、これまでの設備要件や患者への直接サービスに対する出来高加算ではなく、院内の体制整備に対する加算である点はこれまでの加算と大きく異なる。過去には、DICOM普及の原動力となった医療画像電子化加算、電子カルテ普及の原動力となった電子診療録加算があり、医療情報の標準化や医療情報組織の充実に対し大きな可能性が生まれている。また、診療録管理体制加算においては、医療情報安全管理責任者の設置が条件づけられるとともに、IT-BCPの策定と訓練の実施に対して加算を行う「サイバーセキュリティ強化加算」と位置付けられた改定が行われた。

2. 目的
 本緊急企画では、医療情報学会として特に病院情報システムの更新や医療情報人材の育成等を通じ、病院内のデジタル化体制整備に長年取り組んできた経緯を再度確認するとともに、過去に生じた電子化加算のインパクトから今般の医療DX体制加算をどのように戦略的に進めるべきかについて、ディスカッションを行い、フロアからも広く意見を募ることで、学会として今後の方向性を議論する場としたい。