一般社団法人日本鉱物科学会2019年年会・総会

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2019年9月19日〜9月23日九州大学伊都キャンパス
日本鉱物科学会年会
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2019年9月19日〜9月23日九州大学伊都キャンパス

[R5P-01]Acfer094隕石中の宇宙シンプレクタイトのTEM観察

*松本 恵1、土`山 明2,3、三宅 亮4、富岡 尚敬5、伊藤 元雄5、兒玉 優6、松野 淳也4、安武 正展2、中藤 亜衣子7、上杉 健太朗8、竹内 晃久8、中野 司9、バッカロ エピファニオ10(1. 東北大、2. 立命館大、3. GIG/CAS、4. 京都大、5. JAMSTEC、6. マリンワークジャパン、7. JAXA/ISAS、8. JASRI/SPring-8、9. 産総研、10. ロンドン自然史博物館)

キーワード:

Acfer 094隕石、宇宙シンプレクタイト、metal-sulfate interaction、TEM

Acfer094隕石中の宇宙シンプレクタイト(COS)と呼ばれる微粒子は、マグネタイトとペントランダイトからなる数十nmスケールのシンプレクタイト組織を示し、太陽系で最も重い酸素同位体組成をもつ。この粒子は、前駆のFe-Ni金属粒子が初期太陽系の重い酸素に富む水や水蒸気により酸化され形成されたとされているが、鉱物学的な研究は少なく、その形成過程には議論の余地がある。本研究では、Acfer094隕石中の一つのCOS粒子についてTEM観察を行った。その結果、本研究のCOS粒子は、内部に微小なNa硫酸塩のインクルージョンを含むことを明らかにした。また微細組織観察から、COS粒子は、前駆のFe-Ni金属粒子とNa硫酸塩間の高温条件下でのmetal-sulfate反応を経て形成した可能性があることを明らかにした。