日本学生相談学会第42回大会

ワークショップ

1. ワークショップ一覧


5月25日(土) 13:00~18:00

No.

講師

研修領域

タイトル

定員

WS1杉江 征A学生相談総論:経験を持ち寄って考える学生相談20名
WS2北島 歩美B学生相談における家族療法50名
WS3杉原 保史BSNSやメールを使ったテキストでの相談のスキルを磨こう【事例の募集あり】50名
WS4中川 純子 Cハラスメント相談の事例と研修について
【事例の募集あり】
40名
WS5葛西 真記子D
多様な性を生きる学生の支援
50名
WS6松本 俊彦D自傷・自殺の理解と対応【事例の募集あり】50名
WS7田中 真理D障害学生支援50名
WS8鈴木 正貴
東海林 渉
D災害と事件・事故の現場から考える支援者のあり方~東日本大震災等の経験から~40名
WS9大西 晶子D留学生相談 入門編【事例の募集あり】40名
WS10出口 真紀子
宮腰 辰男
Eカウンセラーの特権を可視化する
~LGBTQ+支援を入り口として~(倫理委員会企画)
50名
WS11高石 恭子F学生相談の知を学生と社会に還元する事例研究論文の書き方(研究委員会企画)【事例の募集あり】50名

 

2. ワークショップについて

各コースは日本学生相談学会認定「大学カウンセラー」「学生支援士」の資格取得および継続研修のための研修カリキュラムのそれぞれの研修領域に該当します。また、(財)日本臨床心理士資格認定協会が定める臨床心理士資格更新要件「教育研修機会」のうち、「関連学会での諸活動への参加:ワークショップ」に認定されます。参加された方には研修証明書を発行します。研修証明書の発行には5時間の出席が義務付けられています。途中入場、退場の場合は要件を満たすことができませんのでご了承ください。
 

3. 申し込みについて

当サイト「参加申込・研究発表申込」メニューよりConfitにアクセスし、手続きに進んでください。希望するコースを第 3 希望まで選択し、期限までお申し込みください。先着順で受講コースを決定しますので、お早めにお申し込みください。ワークショップのみのお申し込みも可能です。

参加申込と参加費等の入金をもって参加申込の完了となります。なお、一度お申込みいただいたコースは変更できませんので、ご了承ください。

ワークショップは当日受付による参加はできません。

受講コースの通知はメールにて2024年3月上旬頃を予定しております。

ワークショップ参加申込・入金期日:2024年1月30日(火)

 


コース紹介

WS1.
学生相談総論:経験を持ち寄って考える学生相談

研修領域:A
定員:20名

講師:杉江 征(筑波大学)
 

それぞれの経験を持ち寄って、直面している課題や困りごと、あるいは伝えたいこと、知りたいことなどを話し合っていきたいと思います。学生相談に携わって間もない方からキャリアの長い方など、いろいろな方々と一緒に学生相談について話し合ってみませんか。私からの話題としては、学生相談とは、組織の問題、学内連携、自殺対策・希死念慮への対応、つくばアクションプロジェクト、総合相談窓口、医療と学生相談、学生相談の研究などについてご紹介させていただきます。

 

すぎえ まさし
学生相談を担当して約33年になります。これまで取り組んできた事柄や考えたことなどをご紹介させていただきます。相互に交流しながら、新しい発見や気づきを楽しんで、明日への活力につながる会になればと思っております。


 

WS2. 学生相談における家族療法

研修領域:B
定員:50名

講師: 北島 歩美(日本女子大学)
 

近年、支援のため家族のサポートが不可欠な事例が増え、また、家族からの相談の申込も多くなってきています。このため、学生相談で家族と面接する機会は以前よりも頻繁になったという印象です。この研修会では、ABFT(アタッチメント理論に基づいた家族療法)をご紹介し、家族合同面接に必要なスキル(多方向への肩入れ、リフレーミングなど)についてロールプレイを通して理解を深めていきます。学生相談での家族療法的視点の有効な活用法を考える一助にしていただければと思います。

 

きたじま あゆみ
公認心理師、臨床心理士、家族心理士。主に学生相談、私設の相談室で活動をしています。個人の支援に家族が重要な役割を果たすと感じ、家族療法的視点を取り入れた臨床を実践しています。


 

WS3. SNSやメールを使ったテキストでの相談スキルを磨こう

研修領域:B
定員:50名

講師: 杉原 保史(京都大学)
 

面と向かっては言えないことが、文字でなら伝えられるということがあります。テキストによる相談は、相談への敷居を大きく引き下げるという意味で、工夫してうまく使えば支援の効果を高める可能性のある重要な治療的コミュニケーションのチャンネルです。この研修では、テキストによる相談の可能性について、そして援助的な文章表現のスキルについて、講義を通して考えます。その上で、参加者から募った実際のメールに対して、みんなで返信文を練ってみたいと思います。SNSやウェブチャットを用いた同時型のテキストカウンセリングについても取り上げたいと思います。

【講師から】:学生相談室に寄せられたメールで、返信の文案を検討したいメールを事前に募集します。実際のメールを匿名加工するか、架空事例として改めて構成していただくかしたメールの本文と、もしあれば背景情報や、どのようなことを検討したいか(何を難しく感じているか)といったことをお寄せください。参加者の皆さんと返信の文案を検討します。(いわゆる事例報告のような詳しい事例の経過の報告を求めるものではなく、1通のメールで結構です。)

 

すぎはら やすし
気がついたら、30年以上にわたって学生相談に携わってきて、定年まであと3年です。安らかな老後を迎えるためにも、次世代に伝えられることは伝えておきたいと思います。


 

WS4. ハラスメント相談の事例と研修について

研修領域:C
定員:40名

講師: 中川 純子(京都大学)

ハラスメント相談でも、相談員の訓練には事例検討の機会が必要不可欠です。一方でハラスメントの事例は、関与する利害関係者が“大学”も含めて複数で、詳細な事例検討や発表は困難な現実があります。しかし実際は皆事例を通して学習したいと願っています。これの解決は如何に?今回は事例検討の時間をできればもちつつ、研修等ではどのように事例体験をして貰えばよいのか、皆さんと一緒に考えたいと思います。  

【講師から】:今年は対面開催ですので、希望者がおられたら事例を募集します。1時間半くらい取ることができると思います。相談内容にハラスメント問題が含まれている事例でお願いいたします。大学のハラスメント相談対応の中での事例でも、学生相談等の中でハラスメント事案に接してその対応も必要だったタイプの事例でも歓迎します。
 

なかがわ じゅんこ
京都大学学生総合支援機構学生相談部門、准教授。学生相談に携わって30年、ハラスメント相談を20年以上担当しました。学生相談と兼任するハラスメント相談の経験から何某かお伝えできればと思います。よろしくお願いいたします。


 

WS5. 多様な性を生きる学生の支援

研修領域:D
定員:50名

講師: 葛西 真記子(鳴門教育大学)

多様な性を生きる者への理解が深まりつつあり、カミングアウトする者も増えているように感じています。同時に大学等で親元を離れ始めて性的指向や性自認についてカミングアウトし始めたり、探索し始める者もいます。このコースでは特に大学等の時期に生じる悩み・困難さなどに焦点をあて理解を深め、学生への支援について具体的に紹介してきます。

【講師から】:事例の募集はしません。架空事例を用います。質疑応答では、自身の事例についての質問も受け付けます。
 

かさい まきこ
心理療法家の養成とともに、多様な性を生きる児童生徒学生・保護者への支援について長年、教育、研究、実践を行ってきた。著書に、「LGBTQ+の児童・生徒・学生への支援」誠信書房、「心理支援者のためのLGBTQ+ハンドブック」誠信書房などがある。


 

WS6. 自傷・自殺の理解と対応

研修領域:D
定員:50名

講師: 松本 俊彦(国立精神・神経医療研究センター)

本講座では、リストカットや市販薬過量摂取の病態に関する理解を深めるとともに、その対応のあり方について学ぶものとします。さらに、自殺のリスクアセスメントおよびリスクマネージメントの原則についても理解を深め、事例を通じて自傷・自殺への対応力向上に資する研修とします。

【講師から】:事例を募集します。リストカットや市販薬オーバードーズを繰り返す事例であると良いです。
 

まつもと としひこ
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長・同センター病院薬物依存症センターセンター長。精神科医。1993年佐賀医科大学卒業。神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学精神科などを経て、現在に至る。
 

 

WS7. 障害学生支援

研修領域:D
定員:50名

講師: 田中 真理(九州大学)

改正障害者差別解消法が施行されすべての大学において合理的配慮の実施が義務となり、障害学生支援は喫緊の課題のひとつとなります。
個々の学生へのアセスメント・対応のみならず、学内外関連機関との連携・社会的障壁の特定・ピアサポート学生の育成等にまでいたる多くの「仕掛け作り」など、障害学生支援の合理的配慮をめぐるマネジメントについて、特に発達障害学生支援に焦点をあてて考えていきたいと思います。
 

たなか まり
静岡大学准教授、東北大学教授を経て、現在は九州大学キャンパスライフ健康支援センターインクルージョン支援推進室で障害者支援を担当しています。博士(教育心理学)。
 

 

WS8. 災害と事件・事故の現場から考える支援者のあり方
~東日本大震災等の経験から~

研修領域:D
定員:50名

講師: 鈴木 正貴(東北学院中学校・高等学校)・東海林 渉(東北学院大学)

東日本大震災直後から現在までの長期にわたる被災者支援や事件・事故の被害者への支援を行ってきた講師の経験に基づき、災害と事件・事故の現場での支援者のあり方について考えます。災害や事件・事故が起こると、大学組織や支援者個人はその当事者や関係者と関わりを持つ必要に迫られます。そうした状況における支援に必要な態度や心持ちについて、講師が経験した現場の話をもとに参加者の皆様と共有・検討したいと思います。
 

すずき まさたか
臨床心理士・公認心理師。所属先での非常勤SCや教育委員会でのスーパーバイザー、若者就労支援や市民相談等の業務に従事しており、社会活動として自殺予防活動の他に、東日本大震災直後から現在まで災害支援を続けています。
しょうじ わたる
臨床心理士、公認心理師。東北大学大学院博士課程後期修了。2011年の東日本大震災で被災地支援、2016年の熊本地震でDPATに参加。その他、精神科にて事件事故被害者のカウンセリングを経験。

 

WS9. 留学生相談 入門編

研修領域:D
定員:40名

講師: 大西 晶子(東京大学)

本ワークショップでは、留学生対応時の基本的な姿勢・スキル・知識等について学びます。学生相談の場で、留学生対応の機会がそれほど多くない方、戸惑いながら対応をされている方などを対象として想定しています。レクチャー・模擬事例を用い、留学生対応の場面を振り返りながら、今後の学びにつながるような内容となればと思います。

【講師から】:事例を募集します。留学生対応の経験が少ない方から、対応時にお困りになったり迷われたりした事例を募集したいです。
 

おおにし あきこ
日々の留学生さんとの相談の場で、変化する社会・世界に触れ、自らの認識と知識をアップデートし続ける必要性を感じています。


 

WS10. カウンセラーの特権を可視化する
~LGBTQ+支援を入り口として~【倫理委員会企画】

研修領域:E
定員:50名

講師: 出口 真紀子(上智大学)・宮腰 辰男(東京外国語大学)

LGBTQ+支援を切り口に、カウンセラー自身の特権性について理解を深めるワークショップです。導入として、LGBTQ+支援の際に求められるカウンセラー側の課題を確認した上で、本WSのテーマとなる「特権(privilege)」について学びを深め、カウンセラー自身の特権性を可視化します。グループワークやディスカッションを通じ、セクシュアリティのみならず、広く日々の臨床における新たな視点を得ることを目的とします。
 

でぐち まきこ
ボストンカレッジ人文科学大学院心理学科博士課程修了。専門は文化心理学。文化変容のプロセスやマジョリティ・マイノリティの差別の心理について研究。上智大学では「差別の心理学」「立場の心理学:マジョリティの特権を考える」などの科目を担当。
みやこし たつお
臨床心理士。公認心理師。非常勤で学生相談に携わるようになり6年を迎えます。修士課程よりLGBTQ+への心理的支援に関心があり、クリニックやNPOなどでも活動しております。


 

WS11. 学生相談の知を学生と社会に還元する事例研究論文の書き方【研究委員会企画】

研修領域:F
定員:50名

講師: 高石 恭子(甲南大学)

学生相談カウンセラーは日々学生の語りに耳を傾け、困難な個人的問題やコロナ禍のような時代の課題にも対応して、組織と高等教育の発展に貢献しています。しかしながら、多忙さに流され、自らの実践から得た新たな発見を、一瞬の煌きのまま過ぎ去るに任せていることも多いのではないでしょうか。本ワークショップでは、学生相談の知として多くの人に伝えたい事例研究の種を、どのようにすれば学術論文として結実させ、公開しうるか、論点の絞り方、用語の選び方など、基礎的なところから具体的な作業を通して学んでみたいと思います。素案の段階でも草稿でも構いません。事例研究論文を執筆してみたいと考えている方は、ぜひお申し出ください。

【講師から】:論文化を検討している事例(終結しており、学生と所属機関の承諾が得られるもの)であれば、一事例でも複数事例の比較検討でも構いません。複数(2~3名)募集します。
 

たかいし きょうこ
学生相談カウンセラーとして35年目。そのうち12年間、学会誌「学生相談研究」の編集に携わりました。最近は、事例経過の中で実は大きな機能を果たしている間身体的、非言語的な関係性をどう可視化し、ことばにできるのかに関心があります。