セッション詳細
[E6]教育講演 6_深みを持たせる総合診療 〜やっちゃえ!Genespelist Refeeding症候群 編〜
2026年5月31日(日) 10:15 〜 11:45
第10会場(Annex Hall 2)
座長:梶本 賀義(和歌山県立医科大学附属病院紀北分院)、田村 志宣(和歌山ろうさい病院)
Refeeding症候群(RFS)は、低栄養患者への栄養再開時に生じる致死的な代謝障害であり、集中治療領域に限らず、プライマリ・ケア、一般病棟、慢性期、在宅医療まで幅広い臨床現場で遭遇しうる。日本版重症患者の栄養療法ガイドライン2024(JCCNG2024)では、RFSに対する適切なリスク評価と予防的介入の重要性が示されている。本企画では、まず1581年の羽柴(豊臣)秀吉による鳥取城兵糧攻めを題材とした「日本最古のRFS」の文献から、飢餓、急激な糖質負荷、細胞内への電解質シフトという病態の本質を、歴史的な出来事から現代の臨床につなげて紹介する。次に、BMI 10.3の神経性食思不振症の50歳女性症例を通じて、低栄養性肝障害、白血球減少症、低血糖を伴う極限の飢餓状態に対する臨床経過を提示し、代謝の安定化のみならず、患者の心理的抵抗や精神科治療への橋渡しを含めた、Genespelistとしての急性期病院の役割を共有する。続いて、JCCNG2024 CQ3-8を軸に、栄養スクリーニングとアセスメント、Start low, go slow戦略、低リン血症をはじめとする電解質異常への対応、初期モニタリング、多職種連携による実践的マネジメントを整理する。さらに、妊娠悪阻、摂食障害、糖尿病、悪性腫瘍、術後、消化器疾患など多様な領域の症例報告を元に、RFSは特定の診療科の問題ではなく、低栄養患者への再栄養という共通場面で生じる病態であることを示し、早期に気づくためのポイントを解説する。最後に、慢性期・在宅療養におけるRFSについて、「食べられる=安全」ではないという視点から、再栄養開始後の観察項目、チアミン補充と少量漸増の原則、再発予防のための継続支援、再発が疑われるときはすみやかに専門医療機関へつなげるための在宅医の役割についてGenespelistの視点から考える。
[E6-01]-
*田村 志宣1 (1. 和歌山ろうさい病院)
[E6-02]-
*三河 貴裕1 (1. 山梨県立中央病院)
[E6-03]-
*鈴木 聡1 (1. 市立旭川病院)
[E6-04]-
*棟方 奈菜1 (1. 京都府立医科大学 救急医療学教室)
[E6-05]-
*大武 陽一1 (1. たけお内科クリニック からだと心の診療所)
[E6-06]-
*西山 大地1 (1. 市立福知山市民病院)
[E6-07]-
*原 将之1 (1. 京都済生会病院)
