講演情報

[PEM04-P28]対流圏及び成層圏の気温に対するオゾンと太陽風の影響

*山下 和良1、伊藤 公紀2 (1.横浜国立大学大学院環境情報学府、2.横浜国立大学大学院環境情報研究院)

キーワード:

大気安定度、AE指数、北極振動、オゾン

太陽磁気活動と地球大気の温度変化は相関関係にあることは間違いないが、その原因は明らかではない。この問題に対して今までの研究成果[1]に基づき、太陽風とオゾンが地球大気に与える影響について分析検討する。
今回、太陽風の影響を確認するためAE指数データを使用し、オゾン全量と対流圏及び成層圏の気温の変化を解析した。
なお、解析を進めるにあたって次に点に注意した。低緯度でのオゾンに対するEPP-NOxの影響がUV紫外線に匹敵する可能性がある[Callis et al.,2000,2001;Langematz et al.,2005;Rozanov et al.,2005]。低緯度で生成されたオゾンは冬極域に輸送されるため、EPP-NOxが極域のオゾン減少に影響を与えている。
解析結果として、極域における500hPa面の気温と850hPa面の気温から計算したショワルター安定指数(SSI)は、AE指数と相関関係にあり、特に北極振動が正の位相から負の位相へ変化するときにその傾向が強い。このことは太陽風に伴う高エネルギー粒子の増加が、極域おける成層圏オゾンを減少させ、対流圏に到達する日射量を増加させることで、大気の安定度に影響を与えている可能性がある。
以上のことから太陽風の影響による成層圏オゾンの変化は、対流圏の気候に影響を与えていることを示唆している。

[1]伊藤公紀、地球惑星科学連合大会2008-2015