[S02]石油精製のための担持金属触媒・触媒マトリックスの調製法と機能に関する基礎的研究
○石原 篤1(1. 三重大学大学院工学研究科)
石油精製は、接触分解、水素化分解、接触改質等のプロセスから構成され、それぞれに異なった固体触媒が用いられている。接触分解では、高活性なゼ オライトとマトリックスからなる混合触媒が用い られる。マトリックスの存在は、活性や生成物 選択性などに影響すると考えられるが、これまでの学術的な研究は少ない。水素化分解では、分解機能を持つゼオライトとメソ孔を持つマトリックスからなる複合担体にNiMoやCoMoなどの金属成分を担持した多元機能触媒が有効であるが、高温で適用した例は少ない。接触改質では、通常 Pt/Al2O3触媒が用いられるが、オクタン価の高い芳香族を選択的に得るのは難しい。ここでは、これらの石油精製プロセスで用いられる触媒中に含まれるマトリ ックス成分に着目し、新しい階層構造触媒の調製を試み、それらの接触分解、水素化分解、接触改質の各反応における機能について解析した結果を紹介する。
