[C12]メカノケミカル法を用いたFe置換MWW型ゼオライトの合成
○大須賀 遼太1、田中 銀平2、藪下 瑞帆2、二宮 翔2、真木 祥千子2、西堀 麻衣子2、蟹江 澄志2、村松 淳司2(1. 北海道大学、2. 東北大学)
メカノケミカル法を用いることでFeが骨格内に導入されたMWW型ゼオライト([Fe]-MWWMC)の合成に成功した。また、合成した[Fe]-MWWMCの物性や、導入されたFeの化学状態を従来の水熱合成法により合成したFe含有MWW型ゼオライト([Fe]-MWWHT)と比較した。SiO2とa-FeOOHに対して、遊星型ボールミル装置を用いた粉砕処理を施すことで、メカノケミカル反応が進行し、4配位のFe種がSiO2ネットワークに導入された非晶質複合酸化物が得られることがわかった。このようにして得られた非晶質複合酸化物を原料にして、水熱合成を行うことで得られた[Fe]-MWWMCは、ゼオライトの骨格外に存在するFe種の量が[Fe]-MWWHTよりも少ないことが確認された。このことから、メカノケミカル法は、骨格内に分散性良く金属種を導入することができるメタロシリケート合成手法であることが実証された。
