講演情報
[HS3]How to シングルリテーナー接着ブリッジ
*大谷 一紀1 (1. 大谷歯科クリニック)
キーワード:
支台歯形成、プロビジョナルレストレーションの装着法、接着ブリッジの装着
健全歯質の切削を行わずに補綴可能なインプラント治療は有用な処置法であるが、患者の抱えるさまざまな事情で、インプラントを望まない、適用できない患者も数多く存在する。そのため、従来型ブリッジやパーシャルデンチャーによる治療は、未だ欠くことのできない重要な補綴オプションの1つである。しかし、とくに前歯部一歯欠損の場合、パーシャルデンチャーは審美的に受け入れられがたく、従来型の3ユニットブリッジが適用されることが多いが、支台歯が健全歯の場合にその削除量には心が痛む。そしてこれに抗するべく、最小限の歯質切削量で修復が可能なフレームに金属を用いた接着ブリッジが古くから提案され2008年には日本国内で保険収載され、2024年には前歯部におけるシングルリテーナー接着ブリッジが保険収載された。また、以前より海外を中心にして高強度セラミックスをフレーム材料とした接着ブリッジの臨床研究が行われてきた。2010年頃より、ジルコニアセラミックスを使用した接着ブリッジの臨床研究、臨床応用が盛んになってきたのを機に、自身の臨床に取り入れるようになった。接着ブリッジは予知性が高く低侵襲かつ短期間で治療が可能であり患者との円滑なコミュニケーションを取りやすい治療であり現在では前歯部の欠損症例において第一選択肢となることも多い。本ハンズオンセミナーは、接着ブリッジを良好な予後とするための基本的な考え方や治療工程について習得できるハンズオンセミナーです。