講演情報
[O1-4]積層造形法によるプロビジョナルブリッジの連結部断面積の違いが破壊強度に及ぼす影響
*鎌田 政一1、酒井 貴徳1、平野 瑞穂1、黒田 祥太1、石川 明寛1、野本 俊太郎1、関根 秀志1 (1. 東京歯科大学クラウンブリッジ補綴学講座)
【目的】
技術の発展によりプロビジョナルレストレーションの製作にCAD/CAM法が用いられるようになり, 積層造形法についても関心が高まっている. 従来の常温重合レジンを用いた製作法では, 破壊抵抗性に影響する連結部形態を精度良く再現することが容易ではなく, 術者の技術に依存性が高い. 一方CAD/CAM法は, プロビジョナルレストレーションの形態を最終補綴装置に正確に反映できることが大きな利点と考えられる.
そこで本研究では, 上顎前歯部3ユニットプロビジョナルブリッジ(以下PFPD)を従来法と3Dプリンターによる積層造形法(以下3D)で製作し, 製作方法と連結部断面積の違いが破壊強度に与える影響を調査した.
【方法】
上顎左側中切歯1歯欠損を想定した支台歯金型を使用した. 金型をラボスキャナーでスキャンしPFPDの設計をした. PFPDは連結部断面積を9.0, 12.0, 15.0mm²の3条件とし, 相似形になるようにした. 設計したPFPDのSTLデータをもとに, 2種類の積層造形用レジン(1:dima Print Denture Teeth,Kulzer, 2:Ceramage3D,松風)を用いたPFPD(以下3D-D, 3D-C)を製作した. 従来法は, 常温重合レジン(UnifastⅡ,GC)を用いて3D-Dを複製したPFPD(以下CM)を製作した. それぞれのPFPDを試験用金型に仮着用セメントで仮着し, 蒸留水中に24時間保存した後, 万能材料試験機を用いて破壊試験を行い, さらに破壊断面を走査型電子顕微鏡にて観察した.
【結果と考察】
連結部断面積ごとの平均破壊荷重値は, CMで9.0mm²:184N, 12.0mm²:256N, 15.0mm²:312Nを示したのに対し, 3D-Dで9.0mm²:295N, 12.0mm²:425N, 15.0mm²:590N 3D-Cで9.0mm²:246N, 12.0mm²:391N, 15.0mm²:520N,を示した.
本研究の結果から, 従来法で製作するPFPDは15.0mm²以上の連結部断面積を要するのに対し, 3Dで製作するPFPDでは12.0mm²以上の連結部断面積を設定することが推奨されると考えられる.
技術の発展によりプロビジョナルレストレーションの製作にCAD/CAM法が用いられるようになり, 積層造形法についても関心が高まっている. 従来の常温重合レジンを用いた製作法では, 破壊抵抗性に影響する連結部形態を精度良く再現することが容易ではなく, 術者の技術に依存性が高い. 一方CAD/CAM法は, プロビジョナルレストレーションの形態を最終補綴装置に正確に反映できることが大きな利点と考えられる.
そこで本研究では, 上顎前歯部3ユニットプロビジョナルブリッジ(以下PFPD)を従来法と3Dプリンターによる積層造形法(以下3D)で製作し, 製作方法と連結部断面積の違いが破壊強度に与える影響を調査した.
【方法】
上顎左側中切歯1歯欠損を想定した支台歯金型を使用した. 金型をラボスキャナーでスキャンしPFPDの設計をした. PFPDは連結部断面積を9.0, 12.0, 15.0mm²の3条件とし, 相似形になるようにした. 設計したPFPDのSTLデータをもとに, 2種類の積層造形用レジン(1:dima Print Denture Teeth,Kulzer, 2:Ceramage3D,松風)を用いたPFPD(以下3D-D, 3D-C)を製作した. 従来法は, 常温重合レジン(UnifastⅡ,GC)を用いて3D-Dを複製したPFPD(以下CM)を製作した. それぞれのPFPDを試験用金型に仮着用セメントで仮着し, 蒸留水中に24時間保存した後, 万能材料試験機を用いて破壊試験を行い, さらに破壊断面を走査型電子顕微鏡にて観察した.
【結果と考察】
連結部断面積ごとの平均破壊荷重値は, CMで9.0mm²:184N, 12.0mm²:256N, 15.0mm²:312Nを示したのに対し, 3D-Dで9.0mm²:295N, 12.0mm²:425N, 15.0mm²:590N 3D-Cで9.0mm²:246N, 12.0mm²:391N, 15.0mm²:520N,を示した.
本研究の結果から, 従来法で製作するPFPDは15.0mm²以上の連結部断面積を要するのに対し, 3Dで製作するPFPDでは12.0mm²以上の連結部断面積を設定することが推奨されると考えられる.