講演情報
[O2-7]前歯部CAD/CAM冠の色彩学的研究
メタルオペークブロックの背景金属色遮蔽効果
*松村 茉由子1,3、松本 彩花1、紅谷 龍一郎1、野﨑 浩佑2、松村 光明3、笛木 賢治1 (1. 東京科学大学大学院医歯学総合研究科 咬合機能健康科学分野、2. 東京科学大学大学院医歯学総合研究科 生体補綴歯科学分野、3. 東京科学大学病院 歯系診療部門 歯科アレルギー外来)
【目的】
前歯部CAD/CAM冠用ブロックは,レイヤー構造を有し自然な色調表現を可能としているが,透光性の高い材料であるため背景色を反映しやすく,支台歯が金属色の場合,色調の不一致による審美性の低下が課題である.この課題に対応すべく近年,メタルオペーク色が開発されたが,その色調に及ぼす影響は不明である.そこで本研究では,前歯部CAD/CAM冠用メタルオペークブロックの色彩学的評価を行い,その金属色の遮蔽効果を明らかにすることを目的とする.
【方法】
本研究では,試料にユニバーサルカラーとしてエステライトレイヤードブロック A3-LY(株式会社トクヤマデンタル),オペークカラーとして CERASMART LAYER A3MO (株式会社GC)を用いた.歯科用ミリングマシン(MD350,キヤノン電子株式会社)にて切削加工後,自動精密切断機を用いて15.0×1.5×15.0 mmの板状試料を作製した.また,メタルコア(金銀パラジウム合金 キャストウェルM.C.12%,株式会社GC),レジンコア(エステコア,株式会社トクヤマデンタル)の20.0×1.0×40.0 mmの板状試料を作製した.それぞれの試験片にリーフゲージ(50μm)をセメント層として挿入,歯科用色調適合確認材料(パナビアV5トライインペーストユニバーサル(U),オペーク(O),クラレノリタケデンタル株式会社)を介して圧接して試料とした(n=5).
色調の評価には非接触型歯科用分光光度計(Crystaleye,オリンパス株式会社)を使用し,暗室条件下で色調(L*,a*,b*)の計測を行った.計測部位はブロックの歯頚,歯冠中央,切縁相当部の3点とし,色調の数値化にはCIE L*a*b*均等知覚色空間を用いた.更に測定値から彩度C*及びブロック単体との色差ΔEを,黒背景及び白背景上に置いた試験片単体の測定値からTP値(半透明度)を算出した.
【結果と考察】
結果は,他と比較しMOは特にO使用時のΔEが低値の傾向,TP値は最低値を示した.従って金属支台築造に対する前歯部CAD/CAM冠の色調はMOとOの使用により著明に改善されると示唆された.
前歯部CAD/CAM冠用ブロックは,レイヤー構造を有し自然な色調表現を可能としているが,透光性の高い材料であるため背景色を反映しやすく,支台歯が金属色の場合,色調の不一致による審美性の低下が課題である.この課題に対応すべく近年,メタルオペーク色が開発されたが,その色調に及ぼす影響は不明である.そこで本研究では,前歯部CAD/CAM冠用メタルオペークブロックの色彩学的評価を行い,その金属色の遮蔽効果を明らかにすることを目的とする.
【方法】
本研究では,試料にユニバーサルカラーとしてエステライトレイヤードブロック A3-LY(株式会社トクヤマデンタル),オペークカラーとして CERASMART LAYER A3MO (株式会社GC)を用いた.歯科用ミリングマシン(MD350,キヤノン電子株式会社)にて切削加工後,自動精密切断機を用いて15.0×1.5×15.0 mmの板状試料を作製した.また,メタルコア(金銀パラジウム合金 キャストウェルM.C.12%,株式会社GC),レジンコア(エステコア,株式会社トクヤマデンタル)の20.0×1.0×40.0 mmの板状試料を作製した.それぞれの試験片にリーフゲージ(50μm)をセメント層として挿入,歯科用色調適合確認材料(パナビアV5トライインペーストユニバーサル(U),オペーク(O),クラレノリタケデンタル株式会社)を介して圧接して試料とした(n=5).
色調の評価には非接触型歯科用分光光度計(Crystaleye,オリンパス株式会社)を使用し,暗室条件下で色調(L*,a*,b*)の計測を行った.計測部位はブロックの歯頚,歯冠中央,切縁相当部の3点とし,色調の数値化にはCIE L*a*b*均等知覚色空間を用いた.更に測定値から彩度C*及びブロック単体との色差ΔEを,黒背景及び白背景上に置いた試験片単体の測定値からTP値(半透明度)を算出した.
【結果と考察】
結果は,他と比較しMOは特にO使用時のΔEが低値の傾向,TP値は最低値を示した.従って金属支台築造に対する前歯部CAD/CAM冠の色調はMOとOの使用により著明に改善されると示唆された.