講演情報
[P-101]回復期リハビリテーション病院入院患者における食形態と口腔機能との関連
*染谷 操佳1、鈴木 啓之1、戸田山 直輝1、渡辺 昌崇1、岡田 遥香1、桑澤 実希3、五十嵐 早紀4、岡松 良昌4、川手 信行5、加藤 承子6、木村 有子6、林 美佑2、内田 淑喜1、大澤 淡紅子1、古屋 純一1 (1. 昭和医科大学 大学院歯学研究科 口腔機能管理学分野、2. 昭和医科大学 歯学部 口腔健康管理学講座 口腔機能管理学部門、3. 昭和医科大学藤が丘病院 病院歯科、4. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 病院歯科、5. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 リハビリテーション科、6. 昭和医科大学歯科病院 歯科衛生室)
【目的】
回復期において効果的なリハビリテーションを実現するには,栄養状態が良好であることが必要であり,効率的な栄養摂取や誤嚥性肺炎の予防,食べる楽しみの観点から,適切な食形態の設定が重要である.特に,回復期リハビリテーション病院の入院患者は高齢者が多いため,個別の口腔機能にあわせた食形態の選択が重要となる.しかし,回復期の入院患者における食形態と口腔機能の関連については,まだ十分には解明されていない.そこで本研究では,回復期リハビリテーション病院入院患者を対象に,入院時の食形態と定量的に評価可能な口腔機能との関連を明らかにすることを目的とした.
【方法】
対象は2021年1月から2022年3月までに某回復期病院リハビリテーション科に入院した全患者のうち,データ欠落のない407名(平均年齢76.1±11.3歳)とした.入院時の年齢,性別,原疾患,Functional Independence Measurement(FIM), Body Mass Index (BMI), Functional Oral Intake Scale(FOIS),口腔粘膜湿潤度,舌圧,咬合力,Oral Health Assessment Tool 合計点(OHAT),嚥下機能(Dysphagia severity scale, DSS)を診療録より抽出し,FOISを目的変数とした重回帰分析を行った.有意水準は5%とした.本研究は昭和大学倫理委員会承認を得て実施した.(承認番号22-002-B)
【結果と考察】
重回帰分析の結果,入院時の食形態は,年齢,FIM,BMI,脳卒中の有無,舌圧,嚥下機能と有意な関連が認められたことから,全身状態と同様に,回復期に口腔機能管理を実施する重要性が示唆された.特に,舌圧が食形態と正の関連を示したことから,定量的に測定可能な舌圧検査が食形態選択に役立つ可能性が示唆された.回復期は全身状態が安定し,入院期間も長期であるため,集中的な歯科治療を行う好機である.回復期における歯科治療を含めた口腔機能管理は,食形態の維持向上を通じて,リハビリテーションの基本となる栄養状態の改善に役立つ可能性が示唆された.
回復期において効果的なリハビリテーションを実現するには,栄養状態が良好であることが必要であり,効率的な栄養摂取や誤嚥性肺炎の予防,食べる楽しみの観点から,適切な食形態の設定が重要である.特に,回復期リハビリテーション病院の入院患者は高齢者が多いため,個別の口腔機能にあわせた食形態の選択が重要となる.しかし,回復期の入院患者における食形態と口腔機能の関連については,まだ十分には解明されていない.そこで本研究では,回復期リハビリテーション病院入院患者を対象に,入院時の食形態と定量的に評価可能な口腔機能との関連を明らかにすることを目的とした.
【方法】
対象は2021年1月から2022年3月までに某回復期病院リハビリテーション科に入院した全患者のうち,データ欠落のない407名(平均年齢76.1±11.3歳)とした.入院時の年齢,性別,原疾患,Functional Independence Measurement(FIM), Body Mass Index (BMI), Functional Oral Intake Scale(FOIS),口腔粘膜湿潤度,舌圧,咬合力,Oral Health Assessment Tool 合計点(OHAT),嚥下機能(Dysphagia severity scale, DSS)を診療録より抽出し,FOISを目的変数とした重回帰分析を行った.有意水準は5%とした.本研究は昭和大学倫理委員会承認を得て実施した.(承認番号22-002-B)
【結果と考察】
重回帰分析の結果,入院時の食形態は,年齢,FIM,BMI,脳卒中の有無,舌圧,嚥下機能と有意な関連が認められたことから,全身状態と同様に,回復期に口腔機能管理を実施する重要性が示唆された.特に,舌圧が食形態と正の関連を示したことから,定量的に測定可能な舌圧検査が食形態選択に役立つ可能性が示唆された.回復期は全身状態が安定し,入院期間も長期であるため,集中的な歯科治療を行う好機である.回復期における歯科治療を含めた口腔機能管理は,食形態の維持向上を通じて,リハビリテーションの基本となる栄養状態の改善に役立つ可能性が示唆された.