講演情報
[SY4-2]国際アカデミックキャリアの道を拓く:NUSでの挑戦と学び
*多田 紗弥夏1 (1. シンガポール国立大学歯学部)
キーワード:
国際アカデミックキャリア形成、国際社会が求める教育者・研究者、国際キャリアの可能性
国際的な高等教育・研究機関でのキャリア形成は、自身の専門性の発展に加え、多文化環境への適応力の向上、多様なバックグラウンドを持つ仲間やメンターとの出会い、国際的な学術ネットワークを通じた新たな研究の可能性の発見といった、様々な成長の機会をもたらします。また、グローバルな視点を培い、国際社会が協働して課題解決に取り組むための視座や人的ネットワークを構築することは、学術・研究分野の持続可能な発展に寄与する重要な要素と考えられます。 本講演者は、日本の歯学部を卒業後、歯科医師免許、歯学博士、および補綴歯科専門医の資格を取得し、2013年よりヨーロッパでの1年半のポスドク研究留学を経て、2018年よりシンガポール国立大学(NUS)のテニュアトラックAssistant Professorとして、合計約10年間にわたり国際的なアカデミックキャリアを築いてきました。現在、NUSでは有床義歯補綴学の臨床前学部教育の責任者を務めるとともに、研究面では高齢者の口腔保健および介護施設環境に特化した口腔保健サービスの開発に携わり、学際的研究の推進に取り組んでいます。 本講演では、国際的に認知された大学であるNUSにおけるキャリアの継続的な発展を支える仕組みや、教育・研究活動を通じて成長を促す環境について紹介し、求められる教育者・研究者の役割や資質について考察します。また、異文化環境でのキャリア形成における挑戦や学びを共有し、グローバルなアカデミックキャリアの可能性について新たな視点を提供する機会となればと考えています。