講演情報

[CC-6]全顎的重度歯周炎患者に対しデジタル技術を用いて抜歯即時インプラント治療を行った1症例

*野代 知孝1、野林 勝司2 (1. 九州歯科大学 口腔再建補綴学分野、2. 九州支部)
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キーワード:

インプラント、デジタルワークフロー、アクティブシニア

患者は64歳女性.全顎的な残存歯の著しい動揺による咀嚼困難を主訴に来院した.口腔内診査の結果,部分歯列欠損の症型分類スコア30,難易度Level Ⅳであった.全身的既往歴に特記事項はない.患者は嘔吐反射が強く,抜歯後の補綴治療としてインプラントを希望したため,歯科医師‐歯科技工士間で連携し,デジタルワークフローによる抜歯即時インプラント治療を計画した.光学印象採得の後,ラボサイドで残存歯データを削除し,デジタルワックスアップを行った.残存歯上に装着可能な診断用テンプレートと,ワックスアップ形態を反映したテンプレートの2つを製作し,それらの同一位置にマッチングポイントを付与した.CT撮影後,シミュレーションソフト上で2つのテンプレートをマッチングさせ,インプラント埋入位置を決定した.外科用ガイドプレートを用いてインプラントを6本埋入し,プロビジョナルレストレーションを装着し即時荷重させた.形態や咬合を調整した後,チタンアバットメント併用フルジルコニアによるスクリュー固定式最終上部構造を装着した.補綴治療介入前後で口腔関連QoL,咬合力,咀嚼機能が改善し,患者の十分な満足が得られている.本症例より,歯科医師と歯科技工士が連携しデジタル技術を駆使することにより,多数歯の抜歯即時インプラント埋入であったとしても適切なインプラント埋入位置の決定が可能となり,アクティブシニアの機能回復に有効であることが示唆された.