講演情報
[CSU1-3]材料科学の視点から紐解くメタルフリー修復材料の接着と臨床術式
*猪越 正直1,2 (1. 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 口腔デバイス・マテリアル学分野、2. 東京科学大学 国際医工共創研究院 口腔科学センター)
キーワード:
ジルコニア、二ケイ酸リチウムガラス、接着
近年の歯科デジタル技術の急速な普及に伴い、CAD/CAM用コンポジットレジン、二ケイ酸リチウムガラス、および高透光性ジルコニアといった多種多様なメタルフリー材料が臨床の第一選択となりつつある。これらの材料は優れた審美性と生体親和性を有する一方で、従来の金属材料とは根本的に異なる物理的・化学的性質を持っており、その長期的な臨床予後を確立するためには、各材料に最適化されたハンドリングと接着技法の習得が不可欠である。
特に、セラミックス材料における摩耗特性の理解は、対合歯保護および咬合安定の観点から極めて重要である。二ケイ酸リチウムガラスは、高い透光性による優れた審美性を持つが、長期経過後の対合歯の摩耗が報告されている。一方で、ジルコニアにおいては、対合天然歯を著しく摩耗させる可能性が懸念されてきた。しかし近年の研究では、十分な研磨処理を施したジルコニア表面は、むしろ従来の陶材よりも対合歯への侵襲が低いことが示唆されている。これらの知見は、臨床における最終研磨の質が、単に装置の寿命だけでなく、口腔全体の予後に直結することを示唆している。
本講演では、セラミック材料を中心に、これらメタルフリー材料の基礎的な材料特性を改めて概説するとともに、それぞれの被着面に応じた最新のエビデンスに基づく接着手法を包括的に整理する。材料の性質に合わせた接着操作を再確認することで、偶発的な脱離や破折を未然に防ぎ、明日からの臨床における補綴治療の信頼性を高めるための指針を提示したいと考えている。
特に、セラミックス材料における摩耗特性の理解は、対合歯保護および咬合安定の観点から極めて重要である。二ケイ酸リチウムガラスは、高い透光性による優れた審美性を持つが、長期経過後の対合歯の摩耗が報告されている。一方で、ジルコニアにおいては、対合天然歯を著しく摩耗させる可能性が懸念されてきた。しかし近年の研究では、十分な研磨処理を施したジルコニア表面は、むしろ従来の陶材よりも対合歯への侵襲が低いことが示唆されている。これらの知見は、臨床における最終研磨の質が、単に装置の寿命だけでなく、口腔全体の予後に直結することを示唆している。
本講演では、セラミック材料を中心に、これらメタルフリー材料の基礎的な材料特性を改めて概説するとともに、それぞれの被着面に応じた最新のエビデンスに基づく接着手法を包括的に整理する。材料の性質に合わせた接着操作を再確認することで、偶発的な脱離や破折を未然に防ぎ、明日からの臨床における補綴治療の信頼性を高めるための指針を提示したいと考えている。
