講演情報
[ES8-2]イブニングセッション8
*大黒 英莉1 (1. 愛知学院大学)
【目的】本研究は,スキャン距離およびスキャンパウダーの使用の有無が口腔内スキャナー(IOS)の精度に及ぼす影響を評価することを目的とした. 【方法】 下顎顎歯模型の臼歯相当部において,下顎左側第二小臼歯、下顎左側第一大臼歯、下顎右側第二小臼歯、下顎右側第二大臼歯の部位に4本のインプラント体を埋入後,ボールアバットメントを装着し,本研究の基準模型とした.接触式三次元座標測定機を用いて,アバットメント間距離を測定し,基準値を設定した.次に,スキャンパウダーを使用した場合と,使用しない場合でIOSを用いて,基準模型の三次元形状データを採得した.得られたデータは三次元解析ソフトウェアを用いて,精確性(真度および精度)を計測・評価した.統計解析には Kruskal-Wallis 検定を行い,群間の多重比較にはShaffer 補正を用いた Mann-Whitney U 検定を適用した.有意水準は5%とした. 【結果】本研究では,計測距離の増加に伴い,測定誤差が増大する傾向が認められた.また,スキャンパウダーを使用することで金属アバットメントのスキャンが可能となり,測定誤差の低減が認められた.さらに,一部の口腔内スキャナーにおいては,スキャンパウダーの使用により精度の向上が認められた. 【結論】 短いスキャン距離においては,口腔内スキャナーの機種を問わず,光学印象の誤差は臨床的に許容される範囲であることが示唆された.また,金属のような高反射材料のスキャンにおいては,スキャンパウダーの使用が測定精度の向上に有効である可能性が示された.
