講演情報
[P-2]FAT3Dプリント義歯製作過程における3Dプリント仮床義歯の補綴学的意義について
*玉置 勝司1、渡辺 宣孝1、片岡 加奈子1、須藤 真行1、生田 龍平1、中島 悠1 (1. 西関東支部)
【目的】
総義歯の製作過程の中に,ろう義歯試適の作業がある.この作業は,最終義歯の状態を確認するために重要なものである.しかしながら,ろう義歯の基礎床の変形による適合性,ワックス上への人工歯の固定のため,強い咬合力がかかると人工歯の移動や脱離が容易に起こる欠点がある.したがって,最終的な義歯の機能を十分にシミュレートすることは困難であった.そこで,今回はFull arch teeth(FAT)3Dプリント義歯1)の製作過程の中で最終義歯と同一形状の3Dプリント仮床義歯を製作し,その補綴学的意義について検討した.
【方法】
74歳,男性.使用中の総義歯が噛みにくいため,総義歯の新製を希望した.FAT 3Dプリント義歯を装着する説明を行い,同意を得た.(1)3Dプリント仮床義歯の製作(図) (2)3Dプリント仮床義歯試適時の検査 (3)FAT3Dプリント義歯製作と装着時の検査
最終的なFAT3Dプリント義歯の製作を行い,口腔内装着時に無調整の状態で同様の検査を行った.
【結果と考察】
旧義歯,3Dプリント仮床義歯,FAT3Dプリント義歯の機能性に関する検査を行い比較した.(1)咬頭嵌合位の咬合接触面積(㎜2),(2)咬合接触数(points),(3)咀嚼能力(表),(4)咬合力(3回計測時の最も高値)のいずれも旧義歯より高値で最終的なFAT3Dプリント義歯とほぼ同様の結果を示した.(5)被験食品の試食(米菓、豆類)は痛みなく,良く咬め,試食後の義歯粘膜面に食品の残渣は全く認められなかった.上記の結果から,3Dプリント仮床義歯による機能面の検査が可能となり,最終義歯のシミュレーション義歯としての新たな補綴学的意義が示唆された2).
【参考文献】
1)Tamaki K, Watanabe N, Maehata K, Kataoka K, Suto M, Ikuta R.Clinical efficacy of 3D printed dentures with preformed full-arch teeth. JDD 2025;15(3);132-144 .
2)玉置勝司, 渡辺宣孝, 片岡加奈子, 須藤真行,生田龍平.FAT 3Dプリント義歯製作過程における3Dプリント仮床義歯の新たな臨床応用.JDD 2025;15(3); 145-151 .
総義歯の製作過程の中に,ろう義歯試適の作業がある.この作業は,最終義歯の状態を確認するために重要なものである.しかしながら,ろう義歯の基礎床の変形による適合性,ワックス上への人工歯の固定のため,強い咬合力がかかると人工歯の移動や脱離が容易に起こる欠点がある.したがって,最終的な義歯の機能を十分にシミュレートすることは困難であった.そこで,今回はFull arch teeth(FAT)3Dプリント義歯1)の製作過程の中で最終義歯と同一形状の3Dプリント仮床義歯を製作し,その補綴学的意義について検討した.
【方法】
74歳,男性.使用中の総義歯が噛みにくいため,総義歯の新製を希望した.FAT 3Dプリント義歯を装着する説明を行い,同意を得た.(1)3Dプリント仮床義歯の製作(図) (2)3Dプリント仮床義歯試適時の検査 (3)FAT3Dプリント義歯製作と装着時の検査
最終的なFAT3Dプリント義歯の製作を行い,口腔内装着時に無調整の状態で同様の検査を行った.
【結果と考察】
旧義歯,3Dプリント仮床義歯,FAT3Dプリント義歯の機能性に関する検査を行い比較した.(1)咬頭嵌合位の咬合接触面積(㎜2),(2)咬合接触数(points),(3)咀嚼能力(表),(4)咬合力(3回計測時の最も高値)のいずれも旧義歯より高値で最終的なFAT3Dプリント義歯とほぼ同様の結果を示した.(5)被験食品の試食(米菓、豆類)は痛みなく,良く咬め,試食後の義歯粘膜面に食品の残渣は全く認められなかった.上記の結果から,3Dプリント仮床義歯による機能面の検査が可能となり,最終義歯のシミュレーション義歯としての新たな補綴学的意義が示唆された2).
【参考文献】
1)Tamaki K, Watanabe N, Maehata K, Kataoka K, Suto M, Ikuta R.Clinical efficacy of 3D printed dentures with preformed full-arch teeth. JDD 2025;15(3);132-144 .
2)玉置勝司, 渡辺宣孝, 片岡加奈子, 須藤真行,生田龍平.FAT 3Dプリント義歯製作過程における3Dプリント仮床義歯の新たな臨床応用.JDD 2025;15(3); 145-151 .


