講演情報

[P-106]ヒト歯根膜由来線維芽細胞のサイトカイン産生ににおけるTNF-αとLPSの影響について

*坂井 悠1、松尾 信至1、安井 由香1、田中 順子1、柏木 宏介1 (1. 大阪歯科大学 有歯補綴咬合学講座)
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【目的】
 補綴装置の不適合はプラークの停滞を招くだけでなく,材料成分の化学的刺激により歯周組織に慢性的な炎症を引き起こす原因となる.TNF-αは活性化されたマクロファージや線維芽細胞から放出される主要な炎症性サイトカインであり,LPSはグラム陰性菌の菌体成分で,免疫細胞の炎症性サイトカインの産生を誘導する.本研究ではヒト歯根膜由来線維芽細胞(HPLF)における炎症の発症と発展機序を解明するために,HPLFを用いてTNF-αおよびLPS刺激による各種サイトカイン産生について検討した.
【方法】
 96ウェルプレートに1ウェルあたり2×10⁴個/200μLのHPLFを播種し,37℃,5% CO₂存在下で24時間培養後,FBS(-)培地に交換した.24時間後,各種刺激因子(TNF-α,LPS)を加えたFBS(-)培地に交換した.37℃,5% CO₂存在下で24時間培養後,上清を回収し,ELISAキット(human IL-6,human IL-8;BioLegend,San Diego,CA,USA)およびマルチマイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Sunnyvale,CA,USA)を使用し,IL-6およびIL-8の産生量を測定した.
【結果と考察】
 TNF-αはHPLFにおいてIL-6とIL-8産生を誘導することが確認された.また,LPS刺激によってもHPLFのIL-6とIL-8産生が誘導されることが確認された.以上の結果から,TNF-αとLPSはHPLFにおいてIL-6とIL-8産生を誘導することにより,歯根膜の炎症を増強する可能性が示唆された.
【参考文献】
1)Inoue H, Li C, Hou X et al. Tumor necrosis factorα promotes interleukin6 production in human dental pulp fibroblast-like cells. J Osaka Dent Univ 2025;59