講演情報
[P-132]ハイフレックス型授業の補綴学習効果と学生満足度―ランダム化クロスオーバー試験―
*稲用 友佳1、笛木 賢治1、和田 淳一郎2、村上 奈津子2、髙市 敦士3、髙草木 謙介2、山﨑 俊輝2、若林 則幸2 (1. 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 咬合機能健康科学分野、2. 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 生体補綴歯科学分野、3. 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 口腔デジタルプロセス学分野)
【目的】
ハイフレックス型授業は,ポストコロナにおける柔軟かつ持続可能な授業形態として注目されている.平時には面接授業,学習者が隔離された状況では同期型の遠隔授業,さらに多様な学習環境に対応可能な非同期型オンデマンド授業を並行して提供できる点が特徴である.我々はこれまで,反転授業が通常講義より高い知識導入効果を示すこと,遠隔反転授業でも同等の学習効果が得られることを報告してきた.本研究では,部分床義歯補綴学にハイフレックス型授業を導入し,教育効果および学生満足度を検証した.
【方法】
部分床義歯補綴学を受講する2022~2024年の東京医科歯科大学歯学科4年生144名を対象とした.学生を年度と性別で層別化し,A・B・Cの3群に無作為割付した.全9回の授業を3セクションに分け,A群は面接→遠隔→オンデマンド,B群は遠隔→オンデマンド→面接,C群はオンデマンド→面接→遠隔の順で受講した.WebClass®上のテキスト資料および講義ビデオによる予習を課し,授業中は学生による説明と問題演習を行う反転授業を実施した.面接形式は教室で,遠隔形式は同内容をZoomで受講した.オンデマンド形式では,予習教材に加え,授業後1週間以内に授業の録画視聴とオンデマンド用課題を課した.
各セクション終了後に選択式客観試験および記述試験を実施し到達度を評価した.また授業後アンケートにより学生満足度を評価した.授業形式間でテストスコアおよび満足度を比較した(α=0.05).
【結果と考察】
客観試験および記述試験のスコアに授業形式間の有意差は認められなかった.本研究ではいずれの形式でも反転授業の内容を十分に享受できるよう設計したことで,授業形式によらず一定の学習効果が得られたと考えられる.一方,学生満足度は面接授業およびオンデマンド授業が遠隔授業より有意に高かった(P<0.001).しかし,これらの形式でテストスコアが必ずしも高いわけではなく,授業満足度と学習効果は必ずしも一致しない可能性が示唆された.遠隔形式では,教員・学生間のコミュニケーションの制限が満足度低下の一因と考えられた.
本研究の結果,反転授業様式の面接授業と授業ビデオによるオンデマンド教材を併用することで,学習効果を維持しつつ,学生満足度の高い授業提供が可能であることが示唆された.
ハイフレックス型授業は,ポストコロナにおける柔軟かつ持続可能な授業形態として注目されている.平時には面接授業,学習者が隔離された状況では同期型の遠隔授業,さらに多様な学習環境に対応可能な非同期型オンデマンド授業を並行して提供できる点が特徴である.我々はこれまで,反転授業が通常講義より高い知識導入効果を示すこと,遠隔反転授業でも同等の学習効果が得られることを報告してきた.本研究では,部分床義歯補綴学にハイフレックス型授業を導入し,教育効果および学生満足度を検証した.
【方法】
部分床義歯補綴学を受講する2022~2024年の東京医科歯科大学歯学科4年生144名を対象とした.学生を年度と性別で層別化し,A・B・Cの3群に無作為割付した.全9回の授業を3セクションに分け,A群は面接→遠隔→オンデマンド,B群は遠隔→オンデマンド→面接,C群はオンデマンド→面接→遠隔の順で受講した.WebClass®上のテキスト資料および講義ビデオによる予習を課し,授業中は学生による説明と問題演習を行う反転授業を実施した.面接形式は教室で,遠隔形式は同内容をZoomで受講した.オンデマンド形式では,予習教材に加え,授業後1週間以内に授業の録画視聴とオンデマンド用課題を課した.
各セクション終了後に選択式客観試験および記述試験を実施し到達度を評価した.また授業後アンケートにより学生満足度を評価した.授業形式間でテストスコアおよび満足度を比較した(α=0.05).
【結果と考察】
客観試験および記述試験のスコアに授業形式間の有意差は認められなかった.本研究ではいずれの形式でも反転授業の内容を十分に享受できるよう設計したことで,授業形式によらず一定の学習効果が得られたと考えられる.一方,学生満足度は面接授業およびオンデマンド授業が遠隔授業より有意に高かった(P<0.001).しかし,これらの形式でテストスコアが必ずしも高いわけではなく,授業満足度と学習効果は必ずしも一致しない可能性が示唆された.遠隔形式では,教員・学生間のコミュニケーションの制限が満足度低下の一因と考えられた.
本研究の結果,反転授業様式の面接授業と授業ビデオによるオンデマンド教材を併用することで,学習効果を維持しつつ,学生満足度の高い授業提供が可能であることが示唆された.

