講演情報
[P-135]ICTを応用した無歯顎補綴治療におけるリモートチーム医療の実用化
*中村 健太郎1,4、宮本 康一郎2、尾村 裕子2、黒松 慎司3、小川 和延3、伊藤 磨樹1、鮎川 保則4 (1. 東海支部、2. 中国・四国支部、3. 関西支部、4. 九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復講座インプラント・義歯補綴学分野)
【緒言】
リモート医療は,情報通信技術の発展ならびに地域の医療提供体制および医療ニーズの変遷に伴い,その重要性が叫ばれている.しかしながら,医師と患者間で実施されるオンライン診療の普及が確実に進んでいるとは言い難い.また,不適切な診療実態も散見され,適切な治療体系の確立が急務であると指摘されている。翻って,期待される主な役割は,通院に伴う患者負担の軽減および継続治療の実現や訪問診療および往診等に伴う医師の負担軽減などが挙げられている. われわれは,歯科医療分野で実現可能となる遠隔医療として,歯科補綴指導医が遠隔地担当医とのリモート医療によって患者満足度の高い補綴歯科治療の提供を試みている. 今回は,後期高齢者の無歯顎患者にICTを活用したリモートチーム医療による全部床義歯治療を施行し,患者とその家族が満足する治療結果が得られたので報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は94歳,女性.主訴は下顎義歯が噛みづらい.症例の病態はO3S3Q2Y2,総合的な治療難易度はCTD4であった.要介護1であり,自力通院が可能であった. 担当医は全身的ならびに局所的にも難症例であることから,ICTを活用したリモートチーム医療による全部床義歯治療を立案し,患者とその家族,かかりつけ医,ケアマネージャーの同意を得た.リモートチーム医療は,患者を中心に補綴歯科指導医,補綴歯科治療担当医,歯科技工士,歯科衛生士によるDentist to Patient with Dentistの形態1)を採用した.来院回数や治療期間の短縮など,患者とその家族への負担を軽減することを目的に,患者の来院時のみならず診療時間外でもICTを活用したチームカンファレンスをくり返し,全部床義歯を製作した.
【経過ならびに考察】
1.新義歯装着時に粘膜面の調整と咬合調整を必要としなかった.
2.OHIP−J54(旧義歯:80→新義歯:12)から口腔関連QOLの改善が認められた.
これらのことから,ICTを活用した遠隔地治療におけるリモートチーム医療は有用であることが示唆された.
【参考文献】
1)厚生労働省.ICTを活用した歯科診療等に関する検討会 報告者別冊 歯科におけるオンライン診療の適切な実施に関する指針.東京:厚生労働省;2024,11−12.
リモート医療は,情報通信技術の発展ならびに地域の医療提供体制および医療ニーズの変遷に伴い,その重要性が叫ばれている.しかしながら,医師と患者間で実施されるオンライン診療の普及が確実に進んでいるとは言い難い.また,不適切な診療実態も散見され,適切な治療体系の確立が急務であると指摘されている。翻って,期待される主な役割は,通院に伴う患者負担の軽減および継続治療の実現や訪問診療および往診等に伴う医師の負担軽減などが挙げられている. われわれは,歯科医療分野で実現可能となる遠隔医療として,歯科補綴指導医が遠隔地担当医とのリモート医療によって患者満足度の高い補綴歯科治療の提供を試みている. 今回は,後期高齢者の無歯顎患者にICTを活用したリモートチーム医療による全部床義歯治療を施行し,患者とその家族が満足する治療結果が得られたので報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は94歳,女性.主訴は下顎義歯が噛みづらい.症例の病態はO3S3Q2Y2,総合的な治療難易度はCTD4であった.要介護1であり,自力通院が可能であった. 担当医は全身的ならびに局所的にも難症例であることから,ICTを活用したリモートチーム医療による全部床義歯治療を立案し,患者とその家族,かかりつけ医,ケアマネージャーの同意を得た.リモートチーム医療は,患者を中心に補綴歯科指導医,補綴歯科治療担当医,歯科技工士,歯科衛生士によるDentist to Patient with Dentistの形態1)を採用した.来院回数や治療期間の短縮など,患者とその家族への負担を軽減することを目的に,患者の来院時のみならず診療時間外でもICTを活用したチームカンファレンスをくり返し,全部床義歯を製作した.
【経過ならびに考察】
1.新義歯装着時に粘膜面の調整と咬合調整を必要としなかった.
2.OHIP−J54(旧義歯:80→新義歯:12)から口腔関連QOLの改善が認められた.
これらのことから,ICTを活用した遠隔地治療におけるリモートチーム医療は有用であることが示唆された.
【参考文献】
1)厚生労働省.ICTを活用した歯科診療等に関する検討会 報告者別冊 歯科におけるオンライン診療の適切な実施に関する指針.東京:厚生労働省;2024,11−12.

