講演情報
[P-143]補綴歯科専門医を目指す若手歯科医師による補綴症例 第4報
*鳴海 史子1、天海 雅文1、霞澤 愛美1、義原 皇一郎1、齋藤 遼1、武田 達郎1、根岸 大暉1、上山 美衣奈1、山田 尚樹1、鈴木 茉莉1、曽根 峰世1、岡本 和彦1 (1. 明海大学歯学部 機能保存回復学講座 有床義歯補綴学分野)
【緒言】
本学附属病院歯科補綴科は日本歯科専門医機構認定の補綴歯科専門医認定研修機関であり,若手歯科医師が多く在籍している.今回は専門医を目指す2名の若手認定医の症例について報告する.
【症例の概要・治療内容】
症例1 患者は43歳男性.上顎右側中切歯の歯冠破折による外観不良を主訴に来院した.口腔内所見は,上下顎ともに歯列が狭窄しており,前歯部は過蓋咬合を呈していた.デンタルエックス線写真より,患歯は失活歯であったが,他の残存歯を含めて異常所な見は認められなかった.以上の検査より,上顎前歯部歯冠破折による審美障害と診断し,治療計画としてオールセラミッククラウンの製作を提案し,患者の同意を得た.印象採得に際しては,審美性を考慮して歯肉縁下に設定されたフィニッシュラインを明確に再現するために,改良型HIT印象法にて行った.
症例2
患者は67歳女性.上下顎全部床義歯の維持不良による咀嚼困難を主訴に来院した.口腔内所見として上顎前歯部にフラビーガムを認め,下顎左側臼歯部顎堤は平坦であり,粘膜は菲薄であった.現義歯は維持・安定が不足しており,特に下顎義歯に関しては全部床義歯形態へ増歯修理が施されていた.以上より,義歯不適合による咀嚼障害と診断し,治療計画として新義歯製作を提案し,患者の同意を得た.補綴前処置として,義歯床下粘膜に粘膜調整を行うとともに,義歯床辺縁の形態を調整し,維持,安定が図れたため,最終補綴装置の製作に移行した.製作は通法に従って行い,水平的顎間関係の記録に関してはゴシックアーチ描記法を応用した. なお,本発表に際して2症例共に患者の同意を得た.
【経過ならびに考察】
症例1
選択した印象法により,歯肉縁下のフィニッシュラインを明確かつ簡便に再現することが可能となり,臨床経験に影響される事なく患者満足度の高い審美修復が行えたと考える. 症例2
OHIPならびにグミゼリーによる咀嚼機能検査を用いて咀嚼障害の治療効果を定量化したところ,旧義歯と比較して治療後に改善が認められた.
補綴歯科専門医を目指す若手歯科医師にとって,適切な検査,診断に基づく補綴歯科治療を行う事は重要である.また,その補綴装置の形態と機能を維持,管理する知識と技能の追求も必要である.今後も指導を続けていきたいと考える.
本学附属病院歯科補綴科は日本歯科専門医機構認定の補綴歯科専門医認定研修機関であり,若手歯科医師が多く在籍している.今回は専門医を目指す2名の若手認定医の症例について報告する.
【症例の概要・治療内容】
症例1 患者は43歳男性.上顎右側中切歯の歯冠破折による外観不良を主訴に来院した.口腔内所見は,上下顎ともに歯列が狭窄しており,前歯部は過蓋咬合を呈していた.デンタルエックス線写真より,患歯は失活歯であったが,他の残存歯を含めて異常所な見は認められなかった.以上の検査より,上顎前歯部歯冠破折による審美障害と診断し,治療計画としてオールセラミッククラウンの製作を提案し,患者の同意を得た.印象採得に際しては,審美性を考慮して歯肉縁下に設定されたフィニッシュラインを明確に再現するために,改良型HIT印象法にて行った.
症例2
患者は67歳女性.上下顎全部床義歯の維持不良による咀嚼困難を主訴に来院した.口腔内所見として上顎前歯部にフラビーガムを認め,下顎左側臼歯部顎堤は平坦であり,粘膜は菲薄であった.現義歯は維持・安定が不足しており,特に下顎義歯に関しては全部床義歯形態へ増歯修理が施されていた.以上より,義歯不適合による咀嚼障害と診断し,治療計画として新義歯製作を提案し,患者の同意を得た.補綴前処置として,義歯床下粘膜に粘膜調整を行うとともに,義歯床辺縁の形態を調整し,維持,安定が図れたため,最終補綴装置の製作に移行した.製作は通法に従って行い,水平的顎間関係の記録に関してはゴシックアーチ描記法を応用した. なお,本発表に際して2症例共に患者の同意を得た.
【経過ならびに考察】
症例1
選択した印象法により,歯肉縁下のフィニッシュラインを明確かつ簡便に再現することが可能となり,臨床経験に影響される事なく患者満足度の高い審美修復が行えたと考える. 症例2
OHIPならびにグミゼリーによる咀嚼機能検査を用いて咀嚼障害の治療効果を定量化したところ,旧義歯と比較して治療後に改善が認められた.
補綴歯科専門医を目指す若手歯科医師にとって,適切な検査,診断に基づく補綴歯科治療を行う事は重要である.また,その補綴装置の形態と機能を維持,管理する知識と技能の追求も必要である.今後も指導を続けていきたいと考える.
