講演情報

[P-149]重度歯周炎患者における4Y-PSZモノリシックジルコニア補綴を用いたオールオン4治療の症例報告

*秋田 祐果1、新見 大輔1、相澤 真奈美1、吉岡 凜1、冨田 里緒1、前野 実香1、生井 さら1、齊藤 寛之1、川口 大輝1、山下 悠希1、永田 浩司1,2 (1. 東京支部、2. 東京科学大学生体補綴歯科学分野)
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【緒言】 
 大型のインプラント固定性補綴装置においては, 従来, メタルフレームと硬質レジンを用いた補綴装置が一般的に用いられてきた. 一方で, モノリシックジルコニアを基本構造とした補綴装置による全顎的リハビリテーションの報告は未だ少ない. 本症例では, 4Y-PSZモノリシックジルコニアを用いて重度歯周炎患者に対しオールオン4治療を行い, 良好な臨床結果が得られたため, その概要を報告する.
【症例の概要・治療内容】
 患者は48歳の女性, 部分床義歯の鉤歯の脱落による咀嚼困難および審美不良を主訴に来院した. 診査の結果, 重度慢性歯周炎による多数歯欠損, 咀嚼障害および審美障害と診断された. 治療方針として残存歯を可及的に保存し歯周補綴, インプラント治療を行う治療法と抜歯即時埋入, 即時荷重によるインプラント治療法(オールオン4)を提案したところ, 患者は後者を希望した. オールオン4治療のリスクおよび治療内容を説明し同意が得られたため治療を開始した.抜歯 #16 #15 #14 #23 #26 #31 #32 #33 #34 #35 #37 #41 #43 #44 #45 #47抜歯後インプラント即時埋入 #15 #12 #22 #25 #35 #32 #42 #45 上下顎インプラント埋入後即時暫間修復プロビジョナルレストレーション(PR)による機能評価 最終上部構造の装着インプラントを即時埋入し, すべてのインプラントにおいて初期固定35Ncm以上を獲得することができた. 埋入翌日, 上下顎にスクリュー固定式PRを装着した. 埋入3か月後, PRを用いて歯冠形態の調整を行った. PRで患者の満足を得ることができたため, 最終補綴装置の製作へ移行した. 上部構造には単層型モノリシック4Y-PSZ(4mol% Yttria Partially Stabilized Zirconia)を選択した.
【経過ならびに考察】  
 現在, 上部構造装着後11か月が経過しているが, インプラント周囲組織は安定しており, 補綴装置周囲に機械的トラブルを示唆する所見は認められず, 良好な経過を示している. モノリシックジルコニアを用いた補綴装置は, 破折が生じた場合の修理対応が困難であることから, 細かな咬合調整やスクリューの緩みの確認など, 定期的なメインテナンスにおける厳密な管理が特に重要である.

【参考文献】  
1)宮地建夫. 欠損歯列の評価とリスク予測 上下顎歯数のアンバランスとそのリスク.